『西郷どん』第40回「波乱の新政府」を見る | 愚奏譜

愚奏譜

ワタシ、かなでの備忘録みたいなもの。
割と内向き・オタクなハナシが多くなりそうです。

大河名物選挙速報は福島県知事選。ナレーション兼西郷菊次郎の西田敏行さんと繋がるか。

大久保利通と岩倉具視が勅書を携えて鹿児島入り。
勅諚は久光らの東京行き。
久光、猿芝居の病弱アピールで拒否。
藩士たちは困惑。
久光、退席。
具視、呆れ怒る。
流石久光。


あら?桂久武は川路利良や中村半次郎より席順が上なのね。随分上がったなぁ。
大山は綱良になって席順が変わったか。
西郷菊次郎と西郷寅太郎の席順の差が酷いな。


具視は怒り狂うが、西郷隆盛にしてみれば、勅まで使って久光を上京させようとする意図が気になる。
利通、隆盛に廃藩と中央集権の意図を語る。よく言われる「資金不足」の説明ナレつき。
そのためには、廃藩に不満の士族の神輿になるような殿様たちは東京に集めておかなきゃならない。だからまず久光。
利通、隆盛に覚悟を問う。
隆盛、軍を欲す。反乱抑止のため。
そのために、各藩兵からなる「御親兵」構想を語り、その統率を願い出る。
利通、了承。

半次郎にしごかれる別府晋介。
あまりの厳しさに止める西郷小兵衛。言い方が悪く、次の標的になりそうだったところに隆盛ら帰宅。

隆盛、西郷従道ら、若い衆に「御親兵」「ポリス」構想を説き、皆皆テンション上がる。
テンション上がった勢いで、また鍛練へ。

食事の支度する女衆。
大久保満寿は夫利通から上京を促されてるけど拒否したみたい。理由は「他に世話を焼く人ならいるから」
ならば何故妻子を呼ぶ?それは不退転の決意だから。薩摩にはもう戻らないから。
満寿には分かる。

利通、久光を説得。
久光、聞く耳持たず軽口、小唄まで口ずさむ。が、利通の「悪いようにはいたしもはん」という上から目線発言にカチンとくる。
もともと暗愚ではなく、むしろ聡明な久光。新政府が薩摩を押さえようという意図も分かってる。あくまで薩摩中心主義視点でだけど。
久光、「下がれ」と言っても下がらない利通に手を上げるが、利通は反抗。
利通は島津家臣ではなく、すでに天子が家臣。
「一人、時世に取り残されますぞ」
「お前…そいがお前の本性か?」
久光、愕然。
利通は「恩返し」と言い釘を指し、深々と礼を尽くして去る。
「島津久光様」と、他人行儀に。
久光、絶望?悲嘆?
「一蔵!一蔵!行かんでくいやい。行かんでくれ」
利通、少し立ち止まるが、それだけ。既に彼は大久保一蔵ではない。

隆盛、菊次郎に上京意思を問うけど、菊次郎にはよくわからない。
隆盛は、菊次郎に研鑽・雄飛を願う。島から薩摩に来たぐらいではなく。

明治四年二月
隆盛、熊吉を連れて上京。
熊吉だけでなく、隆盛も東京、かつての江戸の変貌ぶりに驚く。

大久保邸で隆盛を待つのは、伊藤博文、大隈重信、木戸孝允、後藤象二郎、板垣退助、江藤新平、そして大久保利通。あと三条実美も。
会食しても和やかにはいかない。
御親兵構想にも温度差。
急進、慎重、様々。
なかなか難しい。

会食後
おゆうの給仕で隆盛利通会談。
利通、折角隆盛に来てもらったのに意思統一されてない新政府を自嘲する。
隆盛は皆への説得を言うけど、対象は薩長土肥だけ。
けど、利通は隆盛が来てくれた以上、待つつもりはない。そもそも国作りを利通に託したのは隆盛。
「ここはおいについてきてくいやい。頼む」
「分かった」
早速動こうとする利通に、隆盛が深刻な顔で問う。
「その取り合わせはうまかとな?」
利通、紅茶(珈琲?)を啜りながら漬物をバリバリ食ってる。
隆盛、勧められても拒否。和やか。
そこへ子供の声。
利通の子、大久保達熊登場。
微妙な空気。達熊の母は…ゆうだよな。

御親兵八千で発足。

御親兵として上京してきた薩摩衆は、隆盛が町人長屋で暮らしていてビックリ。
長屋住人との関係も良好。

廃藩置県議論
利通、断行を主張。
孝允は避戦的慎重論。
官僚系は戦費以前の財務窮状を訴える。
隆盛、ズバリと高官の質素倹約を説く。
昼食へ
みなは料亭の仕出しだけど、隆盛は持参の弁当。
利通、孝允の顔が鋭くなる。

茶屋遊びをする具視、実美らに隆盛への説得を頼まれる利通。
御親兵の主力は薩摩であり、頭は隆盛。煙たくても無視できない。
利通、一応は請ける。

利通、夜分に隆盛を訪問。あの町人長屋へ。
二人で盃を、いや隆盛は酒絶ちしてるから茶(白湯?)で乾杯。
利通は本題を切り出すけど、隆盛は分かった上での行動だった。
隆盛、前回腹を切った横山安武を例に出し苦言を呈する。
利通、「綺麗事」と切る。
言い分は「異国に嘗められないようにするため」。鹿鳴館的思想。百年構想。
そして、釘を刺して去る利通。
隆盛の表情は難しい。

滅入ってる隆盛。
熊吉は雨のせいだと思い送り出すが、隆盛は多少気が晴れる。

利通孝允密談
利通は孝允に協力を申し出るけど、孝允はやんわりと拒否。
利通は藩閥の論理で孝允を説得する。
孝允は転ぶが、隆盛の事が心配。廃藩置県を行うには御親兵の後ろ楯が必要。
利通は請け負うが、顔が怪しい。

詔、降りる。
新平や重信や象二郎、退助らが怒りで乗り込んでくる。
利通、取り合わない。
土肥衆は辞めると言い出し、具視が必死に止めるが、利通はそれも取り合わない。
しかし、孝允は隆盛の不在でもって利通を糾弾する。
そして、土肥衆に加えて孝允も去ろうとしたところで隆盛登場。単なる遅刻?
孝允は戻るけど土肥衆は止まらない。隆盛に決別宣言して去ろうとするが、隆盛が止める。
利通は意に介さないが、隆盛は違う。
「全ての民にこげなつまらん政府と思わせたらいかん」
戊辰戦没者の思いまで乗せてくる。
今までも何度かあった、隆盛による勢い説得。問題点は全て隆盛が引き受けるという理論。本作でこれに勝てる者はいない。
みな席に戻る。

会議後
利通を労う隆盛。
不安だったことを白状する利通。
迷っていたことを白状する隆盛。
そして、利通は今も迷っている。自身が正しいか?を。
隆盛は協力を約束する。
利通は隆盛に強引に渡された握り飯を、美味そうに、半泣きで頬張る。
隆盛も頬張る。

明治四年(1871)七月十四日
廃藩置県、断行。


次回は、岩倉使節団とか廃藩置県後の混乱とか。あと西郷家のハナシ。
なんだか大丈夫?
もう少し明治で混乱した方が良かった気が…


紀行は千葉県船橋市、成田参詣記 其三 込へ追こむの図、下野牧二和野馬土手、下総国習志野原大調練天覧之図、本町通り、明治天皇船橋行在所、明治天皇駐蹕之処の碑。千葉県習志野市、習志野騎兵旅団発祥の地、旅団司令部の門跡。
大河紀行で千葉県が出るのは珍しい?近藤勇が斬られた流山とか、頼朝が逃げたとこと粛清した上総広常関連ぐらいしか機会がないと思ってた。あと伊能さんちの辺り。



『花燃ゆ』みたいな明治政府にはなってないから良かったけど、あまりにも西郷大久保ラインの力が強すぎるのは、逆に史実準拠なのかな?
薩摩でも新政府に入った者、入らなかった者で分けるのは西南戦争に向けて大事だけど、新政府に入らなかったけど西郷隆盛にも与しなかった者は出てくるのかしら?いたかどうか知らないけど。
あまりにも大西郷万歳だとウザいので、菊次郎に期待したい。京都市長菊次郎は隆盛への感情が複雑そうだったので、そうなった辺りとか。単純な「二世タレント」的な苦悩解釈だったのかも知れないけど。