昨日の元旦、海に行った我が家。


夕方家に帰ると、テーブルの上にお年玉とお鍋が乗ってました。

母が来たのか。


お鍋の蓋を開けると、旨煮が入ってました。

紅白のおめでたい模様の蒲鉾がたくさん入った。


今年は正月料理は一切作らない、と言ってた我が家に、お裾分けしたかったんだろう。母なりの私たちを喜ばせたい気持ちなのだろう。


でも、なぜ正月料理を作らないのか、そこが抜け落ちているんですよね。面倒だから作らないと言ってる訳ではなく、、、笑


元旦はいつも、母と同居している姉一家は旦那さんの実家に泊まりに行きます。

なので、実家で一人ぼっちになる母はいつも我が家に泊まりに来るのが恒例ですが、今年は前日の長女の百箇日の事もあってか、泊まりに来るとも何も言って来ません。


私も何だかわだかまりがあって、おいでとも言えず、、、。今年くらい母を呼ばずに、誰にも気を遣わずに家族だけでひっそり過ごしたい気持ちもあり。連絡しませんでした。


でも、晩御飯食べたあたりから少し心配になって来ました。広い家でポツリと一人、正月を過ごしている母を。


次女に「ばーちゃんにお年玉のお礼の電話しな」

電話をかけさせ、安否確認。ちゃんと電話に出ました。


でも、何だか胸騒ぎがします。


母は27年前、最愛の夫を事故で亡くしました。

それからずっと、安定剤と眠剤のお世話になってます。

アルコール依存の時もありました。

父が亡くなったばかりの頃は、眠剤を飲みすぎて病院に運ばれたりした事もありました。


死は、ほんの一瞬の心の隙を狙って来ます。


もしも、母が寂しくてお酒飲みすぎてたら?

勢いで眠剤たくさん飲んでしまったら?


急に居ても立っても居られなくなり、旦那に

「やっぱりばーちゃん心配だから、行ってくるわ。今日は向こうに泊まるから」

急いで車で向かいました。

ほんの10分の距離なんですけど、何だかドキドキして、遠く感じました。


実家に到着して家に入ると、母は驚いてました。

茶の間のテレビの前に布団を敷いて、寝る準備をして、お酒もそんなに飲んでいませんでした。


「どうしたの?」

「一人でお酒飲みすぎて倒れてたら困ると思って」

「ふふ。そんな事しないよ。もう若くないし飲み過ぎたら次の日ツラいからね。」


話してたら、電話が鳴りました。姉からでした。


「姉ちゃん何だって?」

「テレビでお母さんの好きな、マツコの特番やってるよだって。」

「ふーん」


姉も母が飲み過ぎてないか心配で、安否確認の電話してきたんだと思います。


「今日、もう道路滑るから泊まっていくから」

「あら、そうなの?じゃあ床の間に布団敷くわ」


二人でマツコを最後まで見て、寝ました。


まさかそんなこと、と普通の人は笑うかも知れない。

でも、まさかそんなことを私は何度も経験しているんです。


悲しいのは自分だけじゃない。

変な意地張るのはやめよう。


もう、これ以上後悔したくない。


長女が私の娘に生まれてくれた事もキセキなら、

遺された家族が居てくれるのも、これもまた、キセキなんだ。


大事にしなければ。