DVD キッズ・オールライト | Every Little Step (新)

Every Little Step (新)

りおうさんの更なる進化を求めて。

キッズ・オールライト (原題:THE KIDS ARE ALL RIGHT)
2010年アメリカ 日本公開2011年4月
監督リサ・チョロデンコ
アネット・ベニング ジュリアン・ムーア マーク・ラファロ
ミア・ワシコウスカ

Every Little Step (新)
(C) 2010 TKA Alright, LLC All Rights Reserved

去年?だったかな。のアカデミー賞でこのキッズ・オールライトの
キャストが2名ほどノミネートされていて
ちょっと気になっていた作品。
同性同士カップルの親とその子、そしてその子らの精子提供者を
交えた家族のストーリー。
文字にするとテーマは重く見えるけれど
映画としてはとっても軽妙で笑える、そして最後はなんとなくほろりも。
わしはほろりはしなかったけれど。
雰囲気はとても大好き。
画像をみるだけでもさわやかだし
DVDのジャケットがこれまた最高に素晴らしい。
カリフォルニアの空の下でちょっと変わった家族が
繰り広げるドタバタがなんだかオシャレにさえ見えました。

カリフォルニアに住むニック(A・ベニング)とジュールス(J・ムーア)は
レズビアンのカップル。
2人の子供ジョニ(M・ワシコウスカ)とレイザー(J・ハッチャーソン)と
共に4人で仲良く暮らしていたのだが
ある日子供たちが自分たちの父親である精子提供者に会いに行ったことが
きっかけで家庭がぎくしゃくし始める。

まぁ、あれだ。
同じ父親で母親が違うという腹違いの兄弟。
この父親がとんでもないクソ野郎、もしくはちゃんと家庭があって
普通の平凡な暮らしをしている疲れたおっさんだったりしたら
もうこの兄弟は会いにいかなかっただろうし
それで話は終わってたのかもしれない。
けど、ポール(父親)はそうじゃなかったんだよね。
一人身を楽しんでいる独身で子供たちには憧れみたいな
存在になっちゃってたのかもしれない。
そんなポール一人にこの家族は振り回されるわけなんだけども。
そしてまたポールもこの家族に触れることで家族愛に
目覚めちゃうみたいな。

一応家族の大黒柱的な存在のニックを演じるアネット・ベニングは
この役でアカデミー主演女優賞にノミネートされています。
自分がこの家族を支えているという責任と自信からも
子供たちを厳しく育てていた彼女。
そして突然現れたポールに家族をとられるという不安が彼女を襲うという。
非常に男性っぽい印象を受けました。
そしてもう一人の母親、ジュールス役のジュリアン・ムーア。
彼女の方がニックよりも出番が多いし
役どころ的にも印象が強い気がします。
このジュールスがまた…ポールとヤリまくりなのが笑えるんだ。
そしてそして医学上は父親のポール役のマーク・ラファロ。
主役ではないけれどいろんな作品に出演して味のある演技で
その存在感はすばらしい。
一番最近ではアベンジャーズのハルク役。
エドワード・ノートンもこれじゃあ出る幕なしだね。
彼はこのポールという役でアカデミー助演男優賞にノミネートされています。
わしはこの作品の登場人物の中で
一番彼が好きかもしれません。
ケツも出してくれてるしね☆
結局彼は巻き込まれたにすぎないと思うんだけど。
彼がだんだん家族愛に目覚めていくんだけどそんな彼にニックが言い放つ
セリフがすごくよかった。
ちょっと正確には忘れてしまったけれど
【家族が欲しいなら自分で作って。人の家族を横取りしないで。】みたいな。
ポールとニックは非常に対照的。
そんなポールに理想の父親像を見出してしまう
ミア・ワシコウスカ演じるジョニと弟レイザー役のジョシュ・ハッチャーソン。
特にジョニは光ります。
ああいう雰囲気の役どころはミア・ワシコウスカはぴったりですよね。
そしてこの2人が最後で
ちょっと泣かせるスパイスになります。
もう大人だからほっといてほしいと言うジョニ。
でもいざ一人になると心細くなり家族を追う。
そしていつまでも子供だと思っていたレイザーが
自分が2人の母親を支えていかねばという思いからか
彼女らに放つ一言。
ラストの流れはとても秀逸。

キッズ・オールライト。
子供たちは大丈夫 と言う意。
そう、どういう環境であろうとも子どもたちは大丈夫なんだ。
親が思っている以上に。