Re:view of RADWIMPS 「愛(かな)し」
テーマ:Re:view of music記念すべき第10回目。
今回は、近い将来必ずやブームが来るであろう
超新星バンド『RADWIMPS』の「愛(かな)し」をご紹介します。
RADWIMPS RADWIMPS2~発展途上~
1.愛(かな)し~明くる明け~ 8.ヒキコモリロリン
2.なんちって 9.着席
3.そりゃ君が好きだから 10.俺色スカイ
4.夢見月に何想ふ 11.音の葉
5.ノットビコーズ 12.シリメツレツ
6.愛(かな)し 13.祈跡(In album version)
7.ういんぷす学園休み時間 14.ララバイ
『RADWIMPS』(ラッドウインプス)とは、
野田洋次郎(Vo) 桑原彰(G) 武田祐介(B) 山口智史(Dr)による横浜発の4Pバンド
国内有名フェス<ROCK IN JAPAN 05>や<SUMMER SONIC 05>にも参戦しており
今後益々その活躍の場を広げていく事だろう。
因みに、バンド名の意味はRAD(強烈、良い)とWIMP(弱虫、軟弱な)を繋ぎ合せて、
「かっこいい弱虫」「見事な意気地なし」「マジスゲーびびり野郎」となるそうです。
そんな彼等の楽曲はバラエティーに富んでおり
美しいギターロックを基調に、
バラード、ミクスチャー、時にはラップ調なども絡めて
思う存分に様々な音楽を表現している。
また歌唱力の方も日本語は勿論、英詩の方も発音が良い
大抵の場合は、あれこれと手を出すと
収集がつかなくなりそうなものだが
彼等の場合は多面的な音楽性一つ一つを
しっかりと消化し、更に昇華させている。
これでまだ平均年齢20歳(全員が1985年生)
と言うんだから本当末恐ろしい。
そういった楽曲の中でも
最もRADWIMPSらしさを感じさせてくれるのが
今回紹介する「愛(かな)し」です。
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「誰かを愛せたあの時の気持ちでいつもいれたら
誰かを傷つける言葉もこの世にはなかっただろうなあ」
ゆったりとしたスローテンポで始まるこの曲
聞く側を「バラードかな?」と思わせておいた瞬間、
突如として切り替わり、アップテンポで疾走感溢れる曲へと変貌。
この曲の揺さぶり方こそがRADWIMPSらしさであり、
且つ彼等にしか出来ない芸当なんだと思う。
歌詞の方も、(良い意味で)真っ直ぐな言葉で綴られており
若さ故の青さと言う物が鼻に掛かる事も無く、
すんなりと気持の中に入ってくる。(以下、歌詞説明)
「傷つけてきた人の顔にだけモザイクをかけて また心は愛を探す
愛されるそのためだけ優しさはあると
恥ずかしがることもなくそれを人と呼んだ 」
自分の事ばかりを考えて、
突き放しては求め、そして全てを<時>の所為にする主人公。
更には他人への優しささえも、
自分を愛して貰う為のものと呼ぶ彼に
彼女は誰より何よりも彼の事が愛しいと言う。
「僕はダメなの 僕の心
僕のためだけに使うものなの
こんな僕をなぜに愛しく 思えるの? 」
彼女の優しさに戸惑いながらも、その真意を辿る内
彼は他人を想う事について思考を廻らすようになる。
「僕はいつも どれだけの<誰かを>愛せただろう」
「心はいつも 言葉に隠れ黙ってた
神様はなぜにこんなに深くに心を作ったの? 」
そこで彼は一つの答えを導き出す
人が涙を流す事。それこそが愛の存在の証であり
それを自分に教えてくれたのは彼女であると。
そして「誰がために それが僕のために」
ありのまま生きていく事こそが、人なんであると気付く。
それに気付けれたからこそ、
彼は心から彼女に想いを伝える事が出来た―
と、恐らくそういった
ラブソング的解釈をするのが当然なのだが
自分にはどうしても、
素直にそう聴こえないのは何故だろう。
その後に繋がる、
「僕も いつかは愛せるかな
君のようになれるかな
僕はどれだけの「誰かを」愛せるかな 」
という部分からも
何処かしら別れを告げている様にも思えてくる。
その先に「君は泣いたね」や「君は愛したね」という言葉が続くから余計に。
それはまるで、今までの嘘(彼女に愛を告げる事で、そんな自分を自愛していた)を
本当の人の在り方に気付いた主人公が、悲しくも清算してるかの様で、、。
本来「愛し」を「かなし」と読むのは古語であり、
その意味は「切ない程の愛しさ」を意味するそうだが、
自分には、わざと「哀し」とも掛けてる風に思えてならない。
まあ、こんな捻くれた解釈をしてしまう自分は
余り恋愛向きじゃないんでしょうね(汗
皆さんなら、どういった解釈をされますか?
バンプ、HY、サスケ、またはエルレ等が好きな方には特にお薦めです。
<追記>
この度、過去Re:viewに一部加筆&視聴を加えました
もしご興味があれば、是非そちらの方も覗いて頂けると幸いです。
written by renka