一人の少年が

『夢を見たい』



こう言った

賢人は
空を指差す

『野の花を見るな天井の星を見ろ』

そこから物語は始まった

万に一つの可能性がないにしても

いや

万に一つ可能性が
あるのなら

自分の夢を諦めてはいけない

少年は強い心で
自分と向き合い

青年になった

その青年は
あらゆる犠牲を払い
チャレンジした

成功する事はなかった

賢人は再び天を指差した

『空は蒼く高しけり、汝が道を開く時』

青年は少し疲れた

身はボロボロになり
一文もなく
職さえ失い
あれほど見たがっていた
夢にさえ
背を向けた

青年は大人になり
時を感じた
老いを感じた
諦めと言うことを知り
生活に明け暮れた

変えることのない
真理に飲み込まれて
身動きが取れなくなる

毎日に溺れた…

賢人は来ない

それでも日は過ぎる

空は蒼い

雲は高い

星は綺麗だ

毎日は変わらない

ただ
心の底で

まだ自分にチャレンジしろと

声がする。


それが何かは分からない。

苦渋をなめ
全てを知った
大人がこう言った

『それでもまた夢がみたい』


賢人はこう言った

『汝が扉を叩く時、その扉は開かれる。』

『汝が道を開くとき、道の脇には花が咲く。』

『汝が花を摘んだ時、地面に種が植えられる。』

『時に雨が降り、視界が霞んでも
芽が出てまた花が咲く。』

『次に、花に実がなり、口にする』

俺はいつもあるがまま

なりたいようになって

生きたい様に生きるだけ







Pimp

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OKA