2022年12月17日のダイヤ改正を以て引退した1754fですが、ダイヤ改正前日の12月16日の平井回送で平井へ行ったっきり。
そのまま平井車庫へ疎開となり、しばらく帰ってくる事はありませんでした。

年が変わり2023年1月半ば、平井車庫へ疎開された1754を見るべく山登り。
同改正を以て引退した5100fや8040fと並んで最後の日を待っていました。

ダイヤ改正から1ヶ月ほど経った2023年1月25日。
疎開先である平井車庫から、故郷の平野車庫へと帰るべく最期の爆走。
車内の広告類は全て撤去済。しかし平野へ限界ギリギリの速度で滑り込む姿は、とても今日が最期とは思えない走りでした。


平野着後、そのまま車庫へ入り解体を待つのかと思いきや本線上でそのまま折り返し。
前代未聞の平井回送から直接工場入りとなりました。

ある程度自走で工場線へ入ったあとは、パンタを降ろして恐らくフォークリフトであろう何かに引かれて工場内へ。

行先幕の蛍光灯は消え、車内を照らすのは非常灯だけ。
唯一光っている標識灯が終焉を感じさせます。

阪急2000系時代はトップナンバーとして駆けた編成、最期はファンに見守られて消えていきました。


1754疎開返却の翌日、宝塚線は朝から車両故障で阿鼻叫喚と化していました。
朝の騒ぎも落ち着いてきたお昼過ぎ、どさくさに紛れて8004fが回送で本線を南下。
デビュー当初の銀帯とHマークに旧社紋。
懐かしの姿を見せつけるかのように、正雀へと向かっていきました。
宝塚線のクロスシートは8005fのみとなり、classic8000の装飾は他編成へ継承されることなく終了となりました。

能勢電鉄1754fこと阪急2050fを玉突きで置き換えることとなった8004f。
1754が旅立ち、その翌日1754を置き換えた編成が正雀へ向かうという、とても偶然とは思えない2日間でした。