というワケで5月10日、同じ日に近鉄と京王・名鉄(9500系のマイナーチェンジ)がぶつけてきたかのように(たまたまだけど)相次いで新型車両の導入を発表したのでまずは近鉄のから見ていきます。

近鉄のは正直まだ発表されないのかな…と思っていましたが、(去年の運賃値上げで客がJRに流れてしまった影響もあり想定していたほどの増収にはならなかったのかな…と心配していたのは俺だけではないはず) 予定通り2024年内の導入開始となるようで安心しました。

まず形式名は8A系ですね。オーソドックスな数字4桁の形式名ではないので車両番号はどうするのか全く想像がつきません…運行時期は今年10月からで、まずは京都線・橿原線・奈良線など(わからない方は路線図やWikipediaなどで調べてください)に導入するようです。(2024年度中に4両編成12本が導入) 2025年度からはこれらの路線にも加えて大阪線・名古屋線・南大阪線にも導入されます。(2025年度までに合計29編成116両が導入。なお名古屋線に新車が直接入るのは実に27年ぶりとなる)

 

近鉄の一般型に新車が入るのは実に16年ぶり、当然今までの近鉄の車両の常識を塗り替える革新的な車両となりますね。車内設備の最大の特徴として挙げられるのが、大型荷物をお持ちのお客さまが周囲に気兼ねなく着席してお過ごしいただけるスペース、通称「やさしば」ですね。なお車内はロングシートとクロスシートを切り替えられるいわゆるL/Cカー仕様です。L/Cカーは近鉄の在来車両の一部でも採用されていますが、8A系では編成内にロングシートとクロスシートを混在させることができるように進化していますね。そのほかにも新型インバーター(おそらくSiC-VVVF)や大型LCD案内装置・車内防犯カメラなど最近の新型車両ではマストアイテムとなる設備ももちろん漏れなく完備していますね。

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というわけで閑散路線を多数抱える厳しい経営環境もあり、2010年代以降特急型以外での新車導入が途絶えてきた近鉄が満を持して新車導入。実際に発表されたら色々と斜め上を行く感じでしたね。この8A系の大活躍に期待したいです。