バフェットは、「正確に間違っているより『大雑把に正しい』方がましである」としばしば述べる。
(中略)
それに対して、マネジメントの権威ピーター・ドラッカーが述べるような「すでに起こった未来」(少子高齢化を始めとする人口動態など、ほぼ確実に予想できる未来)をベースに、「『大雑把だが信頼できる予想』を大事にすべきだ」というのが、「大雑把に正しい」ということの意味だ。
(中略)
バフェットが、1日の大半を投資のための調査・研究に費やしていることは有名だ。
我々凡人は、「11歳の時から80年以上『調査・研究』してきたんだから、もう手を抜いてもいいんじゃない?」などと思ってしがいがちだ。しかし、90歳を超えた今でもバフェットは朝から晩まで「調査・研究」を続けている。
これに関してマンガーは、「偉大な投資家は常に学び続ける。世界が変われば自分も変わらなければならない」と述べている。
(中略)
バフェットが猛烈な読書家であることは有名である。彼に言わせれば「身をもって痛い目にあって学ぶよりも、書籍を通じて先人から学ぶ方がずっと簡単」なのだ。マンガーも「(書籍は)多くの事柄を故人から学べる。その人物を好きか嫌いかは別にして……」と述べている。
(中略)
前記記事でも紹介したが、バフェットはこんな皮肉を述べている。
「ウォールストリート(投資業界)は、地下鉄に乗って通勤するサラリーマンがベンツやフェラーリを乗り回す大金持ちに『金儲けのやり方』を教える奇妙な場所だ」
(中略)
バフェットも投資を行う前に「その会社に投資する理由」を箇条書きにすることがしばしばある。その行為によって、頭の中で複雑に絡み合っていた内容が「因数分解」されるのである。
「シンプル」であることは、(投資の)成功にとって極めて重要だ。
非常に参考になる記事でした。