オーセンティックであらんとする紳士たちの、逆説的なアンチテーゼでしょうか。
2000年代初頭くらいに登場したシューター(一気飲みカクテル)ですね。
いいこちゃんでいようとする方々を嘲るパンクなビジュアル。キモい。
凝固したリキュールの食感もエグい。
透明な部分はピーチのリキュール。白い脳はベイリーズ・クリームリキュール。あとはブルーキュラソーとグレナデンシロップと。
ベイリーズを静かに垂らすことでぐにゃぐにゃの造形美が生まれます。
相性の良くないリキュール同士だと、このように分離して大変なんですねえ。
バーテンダーになりたての頃、生まれて初めて作った私のオリジナルカクテル、それがこのカクテルにそっくりな出来映えでした笑。
女性に大人気のライチのリキュールと、同じく大人気のベイリーズを組み合わせたら美味しく仕上がるよね、と混ぜて分離させてがっかりして。
生暖かいほっこりメモリーです。
オーセンティックなバーでは似つかわしくないカクテルに思えますか?
私の理想とするバーは、清潔感ある整えられた身なりの紳士淑女が、このカクテルを慎ましやかに穏やかに嗜む。良識と理性とユーモアがにじむ雰囲気です。
‘‘おおらかでありながらも節度ある’’そんなバーになるといいなーと思っています。
《レシピ》
・ピーチリキュール・・・適量
・ベイリーズ・・・・・・適量
・ブルーキュラソー・・・適量
・グレナデンシロップ・・適量
●ビルド