荒ぶらないで。穏やかに頂きましょうよ。ね。
カクテル‘‘カミカゼ’’はウォッカ、コアントロー、ライムジュースを同量30mlずつ組み合わせたものがオリジナルレシピですが、日本ではよりスタイリッシュにドライに仕上げるレシピが一般的です。


オリジナルレシピの刺激的なアルコールの強さは「カミカゼ」のネーミング由来の一つと思われますが、いざ口にしてみると甘味と酸味のバランスがウォッカのパワフルさを包み込み、穏やかな飲みやすさが持ち味と気付きます。
そこに、考案者はネガティブではない思いを込めたのではないか、と私は感じました。

カクテル誕生のエピソードははっきりしません。大戦後の横須賀の米兵によって作られたとか1974年ボストンのバーで生まれたとか云われています。
どちらにせよ考案者の「ネガティブではない思い」は、その味わいに込められているでしょう。

神風特別攻撃隊への思いはアメリカに於いても様々で、否定的な意見が多くあるなかで、マイノリティの中に「特攻隊員の精神の偉大さに敬意を払う」とする考えもありました。
これが考案者の思いと通じるでしょうか。
私はその思いを汲みたいと思いますのでオリジナルレシピを尊重しますし、シェークをソフトに長めにして味を丸く優しくまとめるようにしています。

このカクテルは穏やかな気持ちでいただくのがよいのかな、と思いますゆえに。


《レシピ》

・ウォッカ・・・・・・・30ml
・コアントロー・・・・・30ml
・ライムジュース・・・・30ml

●シェーク