登場人物
・研究員ハル
珍獣との生活についてのレポートをまとめ、分析し、かーちゃんにフィードバックする人
・かーちゃん
言わずもがな、珍獣の生みの親
・とーちゃん
珍獣の素になった人
・珍獣
11ヶ月生きている
意思疎通が難しい
嫌なことについての主張はわかりやすい
現在日本語を学んでいる小さき者
去年の5月からかーちゃんは珍獣と暮らし始めた
最近の珍獣は目を離すと荒野を生み出す。
それを珍獣ロードと呼ぶことにする
珍獣は画面奥より、手前に荒野を築きながら移動していることがわかる
食事用に使用している豆椅子は引き倒され、オムツのゴミ入れにしているポリ袋が散乱し、保育園用カバンの中身も飛び出している
ちなみに珍獣は画面左下でかーちゃんが生理用品入れにしてるポーチを食っていた
オエッ!
道を作るだけに飽き足らず様々なものを引き出すこともまた、珍獣の日課である。
かーちゃんによると「引き出されても危なくないものしか床に置いてないから問題ない
かーちゃんはこの日お試し用のフォローアップミルクのスティックを3回ほど箱に入れなおしたらしい。床に物置くべからず
充電していたダイソン様が 珍獣によりコンセントを引き抜かれ、自立させられていた
画面隅に逃走する珍獣の姿を捉えた
珍獣、殊勝にもこちらを伺っている。
私はあとを追った。
器用に並べてあるようにも見える
衣装ケースの部品である。
幸いにも数があったので、珍獣は飲みこんでいなかった。
本当にこの家のかーちゃんは適当すぎる。
なぜこんなに床に物があるのか
要反省。
わし知らんよ
という顔でこちらを見ていた
その他にも珍獣はまだ食べるには早い生大根や、人参を齧っていたという。
かーちゃんには要指導をしなければならない。
以上、珍獣との生活についてのレポートである
ちなみにかーちゃんのストレスはすべてとーちゃんに向かっており、とーちゃんからは「尻に敷かれている」という深刻な証言があった。
しかし、わたしにはどうしようもできないことである。
大人しく尻に敷かれているとーちゃんには感謝と敬意を表したい。
現在珍獣は風邪を引いており、夜な夜な息苦しさに目を覚ますようだ。
鼻水を吸い取り、水分を取らせ眠らせているものの苦しいのか数時間ぐずぐずしている姿はあまりに痛々しい
だというのに、かーちゃんは「何日も連続であやしまくってて体が痛む」などと愚痴をこぼしている。
おそらく運動不足と年齢の影響であろう。
おしまい。






