皆さん、こんにちは!
初めての方々へ。
こちらは私の西国三十三箇所霊場巡りの記録ですが、そのままでは面白くないので心情や心の動きなどはファンタジー風にして書いてます
まとめはこちら!
https://ameblo.jp/ktneko/entry-12547204546.html
さて、そろそろ薄暗くなってきました
あと一箇所お参りさせて頂ければ御の字でしょう
帰り道と合わせて付近を検索すると、西国三十三箇所霊場の三箇所ある番外地の一つ、元慶寺がありました
狭〜い路地を通り、さらにそこより狭い路地の中にお寺はありました
元慶寺。
御本尊は薬師如来様
静かで落ち着いた境内には三人連れの女性達と一人旅の女性、そしてご近所なのでしょうか、散歩のような感じのお爺さんが一人
住宅街の中にこんな静かで気持ちいいお寺があるなんて
寺務所の方と少しお話させて頂きました
黄昏時の紅葉。
異郷との邂逅を感じた瞬間です。
帰り道。
iPhoneをいつものようにランダムでかけていると、トトロのまいごという曲がかかりました。
「さがしても みつからない まいごの子
はなをつみに いったの
ふりむかないで
とんぼを おいかけて いったのかしら
おばけが でてきたら
どうしたらいいの
かくれんぼが だーいすき
なきむしの あまえんぼ
へんじして おねがいだから
きえてしまった ちいさな子
どこかしら
おひさまが しずむのに かえらない
こいぬと はらっぱじゅう
はしりまわって
こねこと くさむらで じゃれあって
さよなら できないで
べそかく わからずや
おにごっこが だーいすき げんきなきかんぼう
もどってきて おねがいだから
にげてしまった いけない子
どこかしら
どうしよう こまったわ
のはらにひとりきり
かえってきて おねがいだから
わたしの だいじな いもうと
どこかしら どこかしら」
何故か普段は何ともないのですが、妹のことを思い出してしまって…
どこかしら、なんて探しても見つかるはずもなく。
泣き虫な甘えん坊、元気なきかんぼう。
返事してなんて言ったところで、例え死ぬ気で三十三箇所を巡らせて頂いても生き返るはずもなく。
せっかく向こうで安住の地を得ているのにお願いだから戻ってきて、なんて言えるはずもないですし。
運転中なので堪えましたが涙が出てきてしまい、ヘルメットを脱いで暫く止まってました。
カッパ(妹のこと)、猫さん(私のこと)寂しいにゃ…
地蔵菩薩様か?
阿弥陀如来様か?
はたまたご先祖様か?
誰でもいいからどうかそちらの世界で妹のとこをよろしくお願いします。
するとヘルメットから天魔くんが這い出してきました。
「旦那、どうして素直に妹さんに声かけてやらねぇんでゲスか?」
だってさ、うちの父親や母親が妹の写真の前で話しかけてた時、とっても辛そうな顔で妹は見ていたんだよ。
「あっちの人と話すのも声をきくのも出来るのにそんなとこで意地張るなんて、旦那けっこーバカでゲスね
あっしだってこうやって旦那と話ができて、ちゃんと上司とも話してるんでゲスよ?
いんじゃねっすか、妹さんに声かけてやっても。
前にそうやって妹さんと話してたの、あっしは知ってやすぜ!」
そうだった。
妹にずっと声をかけて、上にあがるまで何度も、何度も…
いっこうに口を開かない妹に対して本当に私の声が届いているのか、持てる手段を全て尽くして、必ず届くと信じて…
わたしがあることを言った時に、
猫、ごめんな。
ちゃんと聞こえとってん。
動けんかったし
話しとうなかっただけやねん…
しばらく話して妹の想い、痛く苦しい想い、楽しい思い出、全て受け止めると上に上がっていった妹。
カッパよ、猫さんは元気でやってるにゃ
そう言って笑うと、妹も微笑んでいるような気がしたのでした
天魔くんは横で腕を組んでウンウンと頷いてます。
全く、この子は本当に天魔なのだろうか
「旦那、あっしは旦那に死なれたら困るんでゲスよ。
旦那にゃもっと欲望まみれになっていただかねぇと第六天魔王様に怒られるんでゲスよ」
まあ何はともあれ。
天魔くん、ありがとう!
続きます!
有難うございました!