年齢を重ねていくに連れて、現実を知る機会が増えた。

 

一つ目に白馬の王子様は現れないこと。

子供のころ、ディズニーのプリンセス(特に眠れる森の美女)に憧れた。いつか自分の理想にピッタリの人が現れてなおかつそのままの自分のことを好いてくれると信じていた。でも現実はちょっと違った。

いいなと思う人には既にかわいい恋人がいることが多かった。何もしなくても好いてくれるなんて都合のいい話は絶世の美女でない限り叶わないことを知った。

また、仮に王子様らしき人が現れても王子様にも欠点があり人間であること(方向音痴だったり、Hが下手だったり、鼻毛がでていたり)を受け入れる器が必要なことを知った。

 

二つ目に100%理想の仕事はないこと。

困っている人の役に立ちたいと思って、そのために勉強してそれ用の仕事に就くことはできた。でも組織で働く上では、自分勝手な判断では動けない。たとえ相手が安心する言葉一つでも組織にとって不利益を被るような発言ならばしてはいけない。困っている相手よりも組織を重視しないといけない。理想の仕事に就いたと思っても、自分の理想とは真逆の業務もあることを知った。60%くらい理想を満たせていたら十分なのかもしれない。

 

子どものころ思い描いていた理想から現実の世界に来た。こんなに輝きのない世界を大人たちは生きていたんだなと思うとやりきれない思いでいっぱいになる。

ただ、どこかでまだ理想をあきらめたくない自分もいる。もうちょっと踏ん張ってみたい。さすがに寝てるだけで愛されるような(失礼な発言ですみません)眠りの森の美女のプリンセスはあきらめるが...