双子が旅立つ日の朝がやってきました。
朝一番で双子を産院へ迎えに行き、火葬場へ行く予定でした。
「早く準備しないと間に合わないよ!」
「早くして!家に帰る時間が無くなるよ!」
旦那に何度も準備をせかされて、何で?と思っていました。
「双子迎えに行って、家に帰らせてあげないと!」
旦那が力強く、そう言ってくれました。
この人は何て優しい人なんだろうか。
そうだよね、双子はずっとこの家で育ったんだもんね。
産まれたのに家に帰れないなんて可哀そうだよね。
すぐに準備をして、産院へ向かいました。
(上の子はおばあちゃんとお留守番してもらいました。)
産院へ着くと、なぜか先生が居ました。
「大丈夫?」その一言だけでしたが、「はい!」と返事をすると、
にこっと笑ってくれました。それだけで救われました。
休診日だったし、普段はここに居ないはずの先生がいる。
私たちの事を気にかけてくれたのかな?たまたまなのかな?
分からないけど、人のあたたかさに触れました。
そして双子と1日ぶりの再会。
双子は水分が抜けて少し見た目は悪くなってしまっていました。
でも、何度見ても可愛い!可愛いすぎる!
助産師さんと一緒に、昨日選んだお花を飾り付けました。
震える手で花を切り、旦那に渡す際に双子の上にハサミが!!
危機一髪双子の体には当たりませんでしたが、ひやっとしました。
最後まで危なっかしいパパとママでごめんね(笑)
そして、4人で家に帰りました。
玄関を開けて「ただいま!」やっと家族みんな揃ったね。
上の子に声をかけ、上の子も双子と再会しました。
上の子が好きなたまごボーロ、双子にも分けてあげてほしいな~
そう思って上の子にボーロを手渡しました。
目を輝かせて自分で食べ始めました(笑)
まだわかんないか~と思っていると、
一度口に運んだボーロを、双子妹の隣に置いてくれました。
びっくりしていると、もう1つ、双子姉の横にもボーロを。
そして100点満点の笑顔を見せてくれました。
普段お菓子を分けてと言っても1つも分けてくれないのに…
もう、立派なおねぇちゃんなんだな。と思いました。
そして、最後に家族5人で布団に並びました。
ずっとずっと、こうしていたかったんだよ。
双子ちゃん、2人仲良く産まれてきてくれてありがとう。
そして、火葬場へと向かいました。