「人生で成功するための秘訣とはなんですか?」と尋ねられたら皆さんはどう答えますか?
恐らく以下のような答えが想定されます。
1.特定の分野に才能を持っている(音楽とか芸術とか数学とかITとか)。
2.学歴を持つ。
3.実家がカネを持っている。権力を持っている。
4.一つのことに特化し長く続ける。
5.素敵なパートナーや支援者に出会う。
他にも回答の可能性がありましたらコメントください。視野を広げたいです。
私はこれまで7回転職しました。先々週フランクルトで転職の面接も受けてきました。
もう会社を替わることに何の躊躇もないです。自分を活かせる職場があるなら、どこででも働きます。
人は言います、「50歳になっても転職できるなんて羨ましい」というポジティブな意見と、「度々転職をして位置の定まらないのは良くない」というネガティブな意見と。そのどちらのご意見も尤もだと思います。
メリットもあればデメリットもありました。人生について悩んだことは、言葉では書き尽くせないほどたくさんあります。
でも、よくよく自分の人生を振り返ると一つ大きく欠落しているものがあることに、長い間気付きませんでした。
それは何だと思いますか?
しくじり先生ではありませんが、どうぞご参考ください。
答は、
人生の早い段階で「これで生きていく」という職業なり・人生のルートを決められなかったこと
です。
典型的な頭でっかちだった私は、中学・高校時代以下のように考えていました。
有名な大学に進めば、自分のなりたい職業になれる、と。学歴があればやりたい職業を選びたい放題だ、と。
今思うと、実に青い青い(笑)
もしも自分の生徒に上の言葉を発する子がいたら、今の私ならこう尋ねます。
「で、その自分のなりたい職業って何なのさ?」と。
ここを詰めないと!ここをトコトン悩んで考えてもがいて結論を出さないと、本末転倒もいいところですよね。
私は自分のやりたいこと、将来の職業観というものが甘かった、否、欠落していたのです。
そりゃあ転職を繰り返すわけだ。「自分のやりたいこと」「自分の就くべき職業」を探して放浪を続けたのが我が人生であったと言ってもいい。
この誤りに気付かせてくれたのは、ドイツ留学時に知り合った音楽家の女性でした。
彼女は音楽で生きていくことを中学生の段階で決めていました。そして有言実行、高校へは普通科ではなく音楽科に進みました。
伸び盛りの高校3年間を音楽に注いだことで、とても大きなアドヴァンテージを得たと教えてくれました。
私よりも8歳も年下なのに、こんなに立派な考えも持っていて、そしてフラフラ寄り道せずドイツに音楽留学し、日本に帰って教育家になりました。
現在、京都に音楽院を構える代表を務めています。とある大学で講師もされている。
リトミック教育の業界では若いのに異例の特進をした女性です。
その生き方に完全に打ちのめされました。完敗とはこのことを言うのでしょう。私は進むべき道を見つけるのに、一体どれだけの時間を費やしてきたのでしょうか?
頭をバットでゴーンって叩かれた心境になりました。
私は個人レッスンする生徒さんに、勉強だけやっていれば後は何とでもなる・後で考えればいいという思考をやめさせたいと考えています。
自分の失敗を語り、小学生から将棋で生きていくことを決めたプロ棋士・羽生善治永世七冠王や藤井聡太七段の話をします。
よくよく考えてみれば、幼い頃に自分の進むべき道を心に決めた人は多い。ピカソもそう、アインシュタインもそう、ピアノ演奏家の辻井伸行さんもそうです。
早くに人生の方向性、自分の進むべき職業観を見つけられるというのが、私は成功への最短ルートであると確信しています。
親が子どもにしてあげるべきこと・促してやること、それは単に学校の勉強を効率よく身に着けさせることではないと思います。
一緒に考え、共に行動し、その子の進むべき道を早くに見つかるよう心を砕いてあげることです。
そのためには親が固定概念に囚われていてはいけない。時代の変化を感じ柔軟に、それまでの慣習に縛られず子どもの可能性を引き出してあげることです。
もう一度書きます。
人生で成功する秘訣はたったの一つなのです。
早くに自分の進むべき道が見つけられるか否かです。