模試の使い方をしっかりと押さえる | プライベートレッスン講師・ペンギン先生のつぶやき

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このブログでは、受験業界の本音、ドイツ生活で感じたこと、レッスン中に発見したことなど綴っていきます。

新聞社で読者アンケートなどの業務を担当したことのある身としては、模擬試験の志望校判定に大いに興味があります。

 

海外帰国子女向けに帰国生模試なるものがあり、日本人学校などでよく利用されているのですが、この志望校判定にはひとこと言っておきたいことがあります。

それは受験者数という母数自体が少ない上に、海外に住む日本人の生徒さんたちの志望校は全国に渡るため、一つ一つの学校の志願者数が極端に少なくなってしまいます。つまり志望校判定にどれほど信頼が置けるのか甚だ疑わしいということです。

 

もちろん模試を受けること自体を否定するものではありません。自分の学習の進捗度を掴むのに有効でしょうし、点数が高ければ・前回の模試よりも得点が伸びていれば更なる学力向上へとモティベーションを引き上げることができます。

 

しかしこと志望校判定については、まったくどうしたらこういうインチキな評定をばら撒けるのか不思議でしかたないです。現代は、ビックデータをいかに活用するかが勝負の分かれ目と言われるくらいデータ重視の時代です。

もしもこれまでの帰国生模試のデータをもとに、その後の受験校決定、合否の結果まで追跡調査してデータ活用しているならともかくも、その場限りのいい加減な志望校判定ならやらないでほしいです。

 

かつて中3生の指導をしたことがありました。あまり勉強に熱心な生徒ではありませんでしたが、この帰国生模試を中3の春に受験したところ、志望校合格率80%と書かれていました。

彼の志望校の名前を記入した生徒が、全体で4人しかいなかったにもかかわらず、です。

彼はすっかり勘違いしてしまい「この調子で余裕だぜ」と思い込んでしまいました。

私の立場からは、せっかく受験したテストの結果を「母数が少ないから当てにならない」とは言えませんでした。

 

結果的にどうなったか?

夏休みもろくに勉強せず、秋の模試でビックリするような結果を見てショックを受ける羽目に。もうこの時点では手遅れでした。

 

統計的データとしては、最低200サンプルを集めるのが信頼性という点からも必要なラインです。

それが母数4名で、どうやったら「合格率80%」という結果を弾きだせるのでしょうか?

彼のことを思えば、こんな模試受けない方が良かったと思います。

 

よく考えてください。子どもは素直で初心です。大人にしてみれば「模試は模試。これはあくまで学習の参考になる程度」と割り切れるのでしょうが、子どもはそうはいかないのです。

だから模試を受けたら、主催者作成のデータや分析結果を見る前に、まずは母数がどれくらいなのかしっかり押さえてください。母数が少なかったら、もうどんな分析も当てにならないと思ってください。

模試の主催者が勝手に味付けしたデータ分析結果よりも、解けなかった問題をやり直して不明な箇所を潰すことに役立てましょう。それができれば模試代は決して無駄になりません。