海外に住んでいると、日本のテレビを見ることができない。
頼りはYouTubeとかにあがっている動画になる。
そんな時、目にしたのが、THE ALFEEと阿佐ヶ谷姉妹のコラボ『星空のディスタンス』の動画。
最初、お姉さんの坂崎氏のコスプレのクオリティが高すぎて、お姉さんいないのかと思った。
それから、アルフィーに興味を持って、動画をあさりだして、曲を聞き、どんどんハマっていった。
ファン心理として、この気持ちを誰かに共有したいのだが、私の周りには日本人がいない。カナダ&日本のハーフの子どもたちと、元旦那の現奥さんくらいだ。
さすがの私も、現奥さんに「ねえねえ、アルフィー知ってる?」とは、聞けない。
ただでさえ、小さい子どもちゃんがいるのだ、邪魔してはいけない。
と、いうことで、ものは試しに、まず息子に、ライブ動画を見せてみた。
娘と違って、日本語の音楽も、ものによっちゃ好きみたいで、米津玄師のレモンなぞ、車でリクエストされたりするくらいには融通がきく息子。
が、反応いまひとつ。
どうやら、高見沢氏のオスカル調のいでたちに戸惑っている様子。
無理もない。
「この人ね、60何歳なんだって」
と言うと、さらに、じっと見つめ、「なぜだかわからないが、それは本当ではないと思う」と、まわりくどい英語で学者みたいにつぶやく。
うーん。アルフィーについて語り合いたいのに、これではダメだ。
そこらで、娘が登場。「なになになに?」
こいつは日本の音楽に興味はない、TikTokにうつつを抜かす女子高生だ。
そこで、一か八かで、かの有名(?)な、高見沢氏が、玉ねぎ丸ごとお鍋に入れちゃうアルフィーキッチンの動画を見せた。
日本語がわからない子供たちも、爆笑につぐ、爆笑。
『笑い』は国境を超えるのだね。
しかし、アルフィーをコメディアンと、とらえたらしく、私の『一緒にアルフィーの音楽を聞く』野望は、はかなく散りさった。
動画を見終わったあと、息子に向かって、娘が真顔で「あんた、料理のお手伝いしないと、ゆくゆくこの人みたいになっちゃうよ!」と、高見沢氏を指差しながら諭していた。
後日、手作り餃子を作った際、珍しく息子が文句も言わず、ちゃんと包むのを手伝ってくれたのだった。
ありがとう、Mr.反面教師。