さて、前日のバタバタとした展開の中にも関わらず、何とか準備を終えて向かえた当日

結局ブロケオは解除され、天気も快晴で、絶好のフェリア日和となりました

朝9時の開始から、徐々に人々が集まり始め、毎回同様の長蛇の列に


今回のコンテンツは、問診、血圧測定、血中酸素飽和度測定、身長および体重測定、BMIの算出、医師への無料相談という簡易健康診断に加えて、新たに糖尿病の啓発ブースを設けました。

というのも、事前の調査でトゥピサ市の健康関連課題として糖尿病が挙げられていることが明らかとなったためです。
糖尿病の病態、症状、治療をパネル展示した他に、運動指導、栄養指導ブースでも糖尿病の予防や改善に焦点を当てた内容を盛り込みました。



結局午後2時のクローズまで並ぶ列が絶えることはなく、延べ約230-250名の方々にご参加いただき、成功裏に終えることができました。
フェリア実施1週間前からラジオ、テレビで広告を打ったのもあったかと思います。
遅れてきた人々からは、
「明日もやってくれ」
「もう終なのか?」
などの声も聞かれました。
こうして多くの人々が集まる理由として、
ボリビアに健康診断という保健政策がない
我々のフェリアは参加無料で血圧などの測定値を計ってもらえる
健康ドリンクの試飲というおまけが付いてくる
などの理由が挙げられます。
こうした健康フェリアはボリビアでも現地人がやっているのですが、多くはブースを設け、展示物を貼り付け、ぼーっと突っ立っているというもの

我々のように順序立ててブースを回らせて、最後に無料の健康ドリンクが飲めるようにする、というような計画性はありません。
この日は、我々JICAボランティアの他にポトシ県で展開中のJICA技術協力プロジェクト(ポトシ県母子保健強化ネットワーク)のボリビア人スタッフ、トゥピサ市保健所のスタッフ、シャーガス病コントロールセンターの医師が協力をしてくれました。

この集まってくれたボランティアのボリビア人達は、極めて優秀

JICA技術協力プロジェクトのコンサル達であることから、もちろん時間を守り、状況を見て臨機応変に対応し、人々を気遣う(例えば、時間経過につれて日が高くなってきた頃合で、列に並ぶ人々が直射日光に当たらないようにするために受付ブースの位置をずらすなど)という、普段の僕らの生活ではお目にかかれない行動をしてくれたのです。
また、彼らからも
「君たちの手法は参考になった」
「私たちにとってもいい経験となった」
などのポジティブな意見が聞かれました。
一方で、参加していただいた一般市民の方々の人数が予想を大幅に上回ったことで、配布資料や健康ドリンクは無くなってしまい、全ての人々に提供できなかったのは反省すべき所です。
また、実施中にテレビ、ラジオ局からの取材を受けましたが、どの局からも
「次はいつどこでやるのだ?」
というような質問があり、ニーズが高いことを実感しました。
今後もこうした健康フェリアは継続して実施していう予定ですが、参加できるボランティアの人数も時期によってばらつきがあり、同様のコンテンツが提供できるのかは微妙な所です。
一番いいのは、こうした手法をボリビア人が学んでくれたり、政府レベルで健康政策に生かしてくれることです。
今後は、ボリビア保健省などの政府機関にもこの活動をアピールしていく必要性があることを実感しました。
最後に、今回のフェリア実施にあたって準備の中心となってくれたトゥピサに赴任する隊員の方々、ボランティアで参加してくれたボリビア人の皆様、医療分科会のメンバーの皆様、本当にお疲れさまでした

