#528【RN-40】 二十四節季~季節の言葉~      2024.2.16 | コトバあれこれ

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子ども作文教室、子ども国語教育学会の関係者による
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 元旦、午後4時前の緊急地震速報の直後にゆれを感じ、以降の報道が全て能登地震災害に切り替わってお屠蘇気分は吹き飛んだ。今年、世界でさらに起きるかもしれない紛争・動乱、気候変動による激甚災害などを予感させるかのようだ。

 

 気象庁は、23年は1898年の統計開始から平均気温が最も高かったと発表した。世界気象機関(WMO)も世界の平均気温が観測史上最高になったこと、また、昨年の夏に北半球に記録的な猛暑をもたらしたのはエルニーニョ現象の影響で、今年の4月頃まで続く可能性が高いと予測していた。そのためか、大寒(120)入り後の寒波も例年ほど厳しくはなかったように思う。

 2月5日夜半、吹雪の闇が一瞬青白く現出し、次いで轟音が鳴り渡る雷雪を初めて体験した。北陸地方では寒ブリ漁の開始を告げる冬の風物詩でもあるという。太平洋側の雷雪は海水温の高さが原因であろう。15日、関東地方に春 一番が吹いた。昨年より14日早く、また最高の気温となった。

 

 年末年始は、国会議員の不正・不詳事の報道も連日行われ、検察による起訴・逮捕者も出たため、岸田首相は自民党の政治刷新本部を立ち上げ、派閥ありきの体質からの脱却を柱とする対策案を急遽まとめた。しかし、本気度を欠く内容で野党側の追及が激しく、24年度予算の期限内成立まで波瀾がありそうだ。

 政治・選挙活動のための政党助成や領収書が不要・非課税の文書通信交通滞在費(100万円/月)が支給され、JR全線無料・議員宿舎の優遇などの待遇もある。選挙制度の要因もあるが、「タダの人」にならないよう当選を続けるために、資質/能力、あるいは、使命感・責任感が不足する議員にとっては「政治にカネがかかる」のではないか。

 不祥事で明らかになった最大の危機は、今回若い議員の改革に対する意欲・意思の表明が全くなかったことだ。当選回数によって能力・専門性に関係なく順送りで閣僚に就くような陋習を彼らは容認しているのであろうか。

 

 「働かないニッポン」(河合薫 (株)日経BP・日本経済新聞出版 2024110日 一刷)のプロローグに「仕事に熱意ある社員、5%」という以下の図があり、これは主要国と比較した名目GDP、平均賃金の推移のグラフと酷似している。さらに、“階層最上階のスーパー昭和おやじさん・おばさんがやるべきことをやらず、変えるべきところを変えず、花火だけを打ち上げ続けた末路が、現在の「働かないニッポン」なのです。”と厳しい。

            

 

 トヨタ系列の日野自動車、ダイハツ工業、さらに元祖でもある豊田自動織機において品質保証関連の不正・不祥事が明らかになった。この要因として若い国会議員の声が全くないに共通するものを感じる。経営陣は自らイノベーションによるリーダーシップを発揮することができず、依然として現場に「乾いた雑巾を絞る」ようなことを強いてきたのではないだろうか。

 

 ロシアによるウクライナ侵攻、ガザ地区の惨劇の終わりが見えないなか、日本においては中国による台湾有事の可能性の高まりに対する国土防衛、長期的な少子化対策、自然災害のみならず今後は世界的に難民問題も加わる気候変動への対応等々多くの重要課題を現在の政治家に任せられるのかという疑念がより強くなっている。ただ、私たちが彼らを選出していることも肝に銘じなければならない。

 

子どもたちは、このような実態をどう受け止めているのだろうかに留意しつつ、指導していかなければならないと思う。

              

              

 

              

 

              

 

              

 

        

          湿地の枯れた葦(よし)は3月には刈り取るとのこと

      令和6年1月27日 さいたま緑の森博物館(自然の景観が展示物)

                          (埼玉県入間市宮寺)