「なんか」は、「なにか」の音便形。
●『コボちゃん』を読んでいると、「つなぎの言葉」としての
接続詞はほとんど出てきません。大体が呼びかけ的な
感動詞の、「ほら、まあ、アラッ、ちょっと、ねえ、あっ」など
がよく使われています。
●ところが、第60話を見ると、「なんか」というコトバが出て
きますので、本文がどんな内容か見てみましょう。
<第60話の内容> *コボちゃんは、道で友達と話しているとき、 他の人と話しているおじいさんの後ろ姿を 見かけました。
コボちゃん:「あ おじいちゃんだ」
*驚かそうと思い、「ワッ!」とおじいさんの 腰を元気よくたたきました。しかも、それは 人違いでした。
コボちゃん:「あ…」
*何も知らないおじいさんはが家に帰って くると、コボちゃんはふてくされて寝ている コボちゃんを見て不思議に思いました。
おばあさん:「なんか あなたのせいで エライ大はじを かいたん ですって」 |
(ワッと 大声で驚かそうとしました)
●コボちゃんはおじいさんの背後から、大声で驚かそうと
するのですが、他の人だったので、結果的にみんなから
笑われて大恥をかきました。
(ふてくされて寝ているコボちゃん)
(不思議に思うおじいさん)
●「なんか」は「なにか」の音便形で、「なにごとか」や、「なに
ものか」という意味ですが、これで、接続詞のような働きをして
います。
●ちなみに、これとは意味は違いますが、若い人が好んで使う
言葉に、「なので」があります。この「なので」は、話しコトバの
代表的な例ですが、若い人たちは「なので」と乱発しがちです。
これは早めに注意しなければ、なかなかクセが取れません。
●ちょうどいい機会ですから、次回は、この「なので、…」という
言葉の意味と使い方について考えてみたいと思います。
次回に続きます。