もすっ!をとこのHardぼいるど 「おいしい太宰府スイーツ散策Ⅷ」 | エキセントリックギャラクシーハードボイルドロマンス         

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〜文学、お笑い、オートバイを愛する気高く孤独な三十路独身男の魂の軌跡〜 by久留米の爪切り

参道のもち吉はすごい、ある有力な筋から、そんな情報が男の耳に届いていた。情報のソースは春日市のダイナー「チリチリ」さんだった。男は太宰府駅で拝借したレンタサイクルで春日市まで出掛け、夕方、返却の為に太宰府駅まで舞い戻って来ていた。「女子旅」の範疇を逸脱する行程だったかも知れない。

「もち吉 宰府夢参道店」で男は自転車を停めた。こちらはチラシ持参で、ソフトクリームスペシャルブレンドソフト各50円引き、食事(全メニュー)100円引き、だという。心が躍る文句である。

店内は、広いお土産物屋、といった雰囲気である。くまもんグッズも豊富に置いてあった。修学旅行の気分を味わえる。

男はバニラソフトを誂えた。観光地とソフトクリームの相性は抜群だ。まるで少年とナイフの相性のように。

メニュー写真と比べると、やや標高が低い印象だが、まあ、よしとしよう。ソフトクリームを綺麗に巻くのは案外難しい。男は過去のアルバイトでそれを経験していた。味は変わらない。甘くて、冷たい、問題ない味のソフトクリームだった。


コーンを齧り、その破片を周囲に撒き散らしていると、蛍の光のBGMが流れ出した。17時30分で閉店だった。


「すいません!ソフトふたつ!」


息を切らせた女性客が慌てて注文していた。目が必死だった。


(…これが、駆け込み需要か)


男は一つ学習した。もすっ!