癌の終末期で余命が短い方の家族の人たちは、病院や看護師さんなどから前もって説明を受けていたのでしょうか。

 

癌の人が亡くなっていく週ごと、日ごと、時間ごとの変化について。

 

私が唯一聞いていたのは、緩和ケアの先生からのせん妄について。

 

ほとんどのがん患者さんで亡くなる2週間前くらいからせん妄が出てくるというもの。

 

だから旦那にせん妄が出たとき、あと2週間くらいか、と覚悟ができました。でも実際にはたったの5日で亡くなってしまったけど・・

 

脳とか心臓での急死と違って癌の場合は、ある程度亡くなるまでの時間があるので、本人といろいろ話し合うこともできるし、残される家族も後悔ないようにと動けることが良い面だとも言われています。

 

確かにいたって冷静に葬儀や相続のこととか、旦那の意思を事細かく聞いていましたし、命が残り少ないと分かってからは覚悟をもって旦那の介護をすることができました。

 

でも本当にあと数日、数時間で亡くなるという変化については全く先生からも訪問看護師からも教えられていませんでした。だからほんの数分旦那のもとから離れたときに、たった1人で逝ってしまって、旅立つ瞬間にそばにいてあげられなくて何のための在宅介護だったのかと思っています。

 

緩和ケアの先生のYou Tubeとか書籍とかサイトの記事でもって、どういう変化を経て亡くなっていくのかを自分で調べてはいました。

 

亡くなる数日前からのどがゴロゴロと痰がからむような呼吸をするようになって。これも死が近くなると出てくる症状です。

 

でも看護師さんはつらかったら痰を吸引することもできます、だけでした。これが死が近い状態だと知らせてくれていたら。事前に予備知識はあったので、もっといよいよかと覚悟を持って接することができたのに。

 

亡くなる数時間前の動画を見てみると、下顎呼吸になっています。下顎呼吸も死が近いサインです。でもそのときの私はこれが下顎呼吸だということに気づくことができませんでした。

 

教えてくれていたら・・・・

 

亡くなる前になると布団とか身につけているものを嫌がって外す行動が出てくるとネットで見ました。まさに旦那は酸素マスクを外し、布団もとっていました。これも事前に知りたかった。

 

家族の人にパンフレットを渡して、この状態、症状が出るとあと数日です、数時間ですという教育をしている病院があったので、私も事前に説明を受けるんだろうなって思っていたんですけど、全くありませんでした。

 

私から積極的に聞いておけばよかったと今は激しく後悔しています。まさか予想以上に早くに亡くなるなんて思ってもいなかったので。のんびりしていたなと思います。

 

ほんとうにもう亡くなるという状態になると、手首の脈が触れなくなるとかね。これだって知っておいたらこまめにチェックしたのに・・・。

 

 

家にいたらちゃんと看取れる、その瞬間にいてあげられるって思ってきたのに、それができなかった悔しさはずっと心に残りそうです。