一番効いて順調だった三次治療がやっぱり耐性がついてしまって、途中で打ち切りになってしまって。
病院では三次治療までと言われたけど、普通に次の治療の説明をし始める主治医。
四次治療はイリノテカン。でも2クールで打ち切り。
今までの抗がん剤でも吐き気は多少あったけど、実際に吐くほどではありませんでした。
だけど、このイリノテカンだけは、先生も吐き気の副作用を強く主張していました。
「これは今までと違ってキツイと思うけど、頑張って」
実際、相当吐き気が酷くて、食べると吐きそうになるから、食べたいけど食べるのが怖い、そんな毎日でした。
抗がん剤治療を始めて、体調不良で休むことは少なかったけど、この四次治療の吐き気だけは言われたようにきつくて、会社に行けないほど苦しんでいました。
そして2クール終わったところで、やっぱり副作用がきつすぎるというので、打ち切りに。
五次治療に移りました。
五次治療はカルボプラチン、ペメトレキセド。
本来は同じ肺がんでも肺腺がんで使用する薬だということでした。
旦那は肺腺がんではなかったのですが、もう使える抗がん剤はすべて使いつくしてしまっていたので、先生が苦肉の策で肺腺がんの薬だけど、同じ肺がんだから効果があればいいなーっていう感覚でやってみようと思ったようです。
そして1クール目の治療をやり、次の治療を1週間後に控えたある朝、咳とともに血痰が出たんです。
この頃には急激に呼吸状態が悪化していて、とにかく酸素不足で苦しい。会社帰りも同僚の肩をかりて駐車場までやっとやっとでたどり着いたくらい歩けなくて。
仕事中でもかなり辛そうだったと亡くなった後に会社の方から聞きました。
2クール目の治療は来週だったけど、状態が悪いから診てもらおうということで、病院に行って診察を受けたところ、そのまま入院となってしまいました。
結局、旦那はこの日の前日が最後の出社となってしまったのです。