轟々と
音がする


遠く微かな
でも
触れてしまえるほど
はっきりと



これは
今年も襲い来る驚異の哮りなのか



それとも

歯車が歪んで軋んで
世界が変わってゆく音 なのか



できることなら
いつものおまえの臆病風の音なだけ だと
そう呆れて欲しいけれど
もう わたしは
宥めてもらえる術さえ分からない












いつ頃からだったろう

この世は
不条理と理不尽に
塗り込められてると感じたのは



どの瞬間だったろう
暮らしてゆく日々が
まるで
修行のようだと気付いたのは








だけど

みんなが
きっと
闘っている



病気に
貧困に
暴力に
差別に
孤独に

絶望しながら





それでも

痛みを希望に

苦しみを優しさに

怒りを温もりに


絶望までも
前へ進める勇気へと

換える事ができますようにと



心の傷を
必死に自分で手当てしながら


今日を生きている




























彼 は









彼はきっと
きっとすべてを引き受けて
今日も笑っていてくれるのだろうか


愛する人に故郷に護られて
今日を笑って生きていてくれるだろうか




どうか幸せでありますようにと
いつものように
ただ祈ることしか出来ないけれど






この  雨が上がったら

もし

次に 逢えたなら




その時

氷の鏡に立つ彼の 姿に

今、世界を覆う鉛色の靄が

みんな みんな

一瞬で晴れてゆくように




そう


その日が来るから



きっと  来るから。







































































画像、動画お借り致しました。
最後までお付き合い頂きありがとうございます虹