「…ここ に いる」
優しい
いつもの 優しい 声 で 目が覚めた
頬 が つめたい
僕 泣いてたんだね
お母さん…
お母さん のね 夢 を 見てたの
お庭の木の ブランコに
僕は お母さんに 抱っこされてる
ぐんぐん ぐんぐん
キャーキャー はしゃいで
お母さんと 2人で 漕いでたの
いつのまにか…
お母さん いなくって
僕 ひとりぼっち
お母さん
お母さん
一生懸命 呼んでたの…
「……そうか」
優しい 優しい いつもの声 に
僕 は しがみつく
厚い 胸 大きな 手
僕 の 幸せ の 居場所
窓 の 外
気配 を 感じて
僕 は 裸ん坊 の まま ベッドを 抜け出した
曇ったガラス窓を 指でぬぐってみた
雪………
真っ白な 綺麗 な 雪
後ろから
そっと 包まれて
僕 に また 命 が 巡る
お母さん
お母さん
この人が 僕の 愛する人 だよ
僕 を 愛してくれる人 だよ
お母さん が 遺してくれた 命 を
強く 優しく 守り続けてくれた 人だよ
お母さん
見ていてね
僕
僕 は
しあわせ だよ
__ありがとう__