・祐一郎と とある女性 ③
身体のラインを気になさる女性も多く見えると耳にした美月は、経費を押えつつ
始めたフィットネスとヨガのコーナー。
そのコーナーの壁には目の高さよりも やや上に、６５インチほどのテレビが掛けら
れ、その下部は鏡が一面に入れられていて、自らの身体の動きを見ることもでき、
身に付けるスポーツウエアーも魅力ある身体にフィットしているとなれば惜しむこと無く人様の目に触れても・・と、、このフロアーに立てば 、遠目に眺める美月も
なぜか応援したくもなる。
テレビの画面内の女性は、 ゆっくりとヨガの動作を繰り返し、少し離れたその前で、動作をまねる女性は奥様連れか、二名の御方で顔見知りのお友達のようにも・。
マットの上で横になると交互に足を上げ・・画面の女性の動きとはややズレはあるものの動きから見れば、身体を動かすことを楽しんでいるかのようにも・・
すると そこへ、 「私も お邪魔しても いいかしら・・」 と 、呟やいた女性が、、
少し離れた後方でマットを敷いて 動きを真似る。
・・ どうやら、お連れの男性と見える御方が、、まだ新婚の間柄のようにも・・
その横へ、、トートバックを肩に掛けた あの髪の長い女性・・水野亜希子が、、
バックを壁際に置くと、、その手でグレーのマットを手にし、
「 隣、ごめんなさいね 」 と、列を制するかのようにフロアーにマットを敷く。
こうして並ぶ二人の女性は、三十代中頃か、、？・二人の動きは サマになり、
どこか、競い合っているかのようにも・・
眺める美月も、さらに 少し近くに興味をもって 寄り・・ つられて背後に
立つ由香。
すると・・隅の 非常口ドアーが開き、ひとりの男性が入ってきた。
ぁっ、・・主人！！
美月の旦那、祐一郎 が・・。 えっ、 ここに ？？ ・・
ジャージのズボンはグレーか・・離れて見えるはシルバー色にも見え。白のポロ
シャツは襟と胸ポケットに二本の黒いラインが見え・・
外国車の、、営業職をしているだけあって、・・かなりの イイ男の雰囲気。
女性たちが 身体を動かすのを横目に、 最後部に離れて立つ祐一郎。
おそらく 美月と由香に気ずいては いるのだろうが・・
” ぇぇーっ、あの男性って･･どこかで・・” ･ ･ ･ 想いをめぐらす由香。
・・と 、その時
キャー・・ イッターィ・・
その女性 水野亜希子は座りこみ、伸ばした片方の足をしきりに揉み上げ・・
顔を歪めて ” ふくらはぎ ”を しきりに揉み上げ・・そこへ、駆け寄った祐一郎は、
「そのまま横になって、寝ていて ください・・」
「身体を伸ばして・・ツッたのですね、直ぐに治りますよ」
と、彼女の足先に腰を下ろすと、 彼女の 足裏に・・
自らの股間をピタリと押し当て・・体重を乗せて身体を前に・・
祐一郎の手は ” ふくらはぎ”の 筋を揉みあげ
さらに、体重を乗せて ひざ裏から
”太腿 ” の肉を 両手 
のひらで 摩りあげる。
「ここの 筋ですよね・・」 す る と・・
ぁぁ～ ーっ・・ ｷ ﾓ ﾁ ｲ ｲ ッ 
・ ・ もれでる 声。
「そちらの足も この横に 伸ばして ください・・」
あの新婚と思われる お二人。成り行きを見ながらも 繋がれた二人の手は 彼女の
背後で指をからめ・・ 男の耳元に囁きかける。
"･ ･ ･ｱﾉ ｺ ｶ ﾝ ﾉ ｱ ｼ ･ ･ "
誰もが 気 になるのか、、女性の囁く声が、、美月の耳にもとどき・・
近くに見守る人の 中から・・
” あのように体重をかけて 足先を押し上げるのが イイみたいね ”
いつしか 遠巻きに見入る人の中にも、、 美月と由香も興味深く 視線を注ぎ・・
” 痛いのは・・収まったようね ”
祐一郎は 、
「自分は少しトレーナーの経験も有りますから・・下半身の筋の 全てをモミ
解して あげ ますね」
その言葉には、彼女の言葉はないものの、
祐一郎の手が彼女の ” 脹脛 ” から ” 太 腿 ” の筋を 揉み上げ・・その 指先が
太腿から・・股間深くに到達しようとしたとき、美月と由香も 二人の傍を離れる。
「由香さんも、前に 逢ったことのある 私の主人よ。・・あの人って、主人を知っ
て いるみたいな気がするわ・・それに、股間の足の指先・・ 震わせて いたの、
由香さん見て たッ？」
二人は顔を見合す。