・ 姉・萩尾美月
> 二人で・金曜日の夕刻に お邪魔します。 お総菜を買って行きます。
ご飯の方は、おねがいできますかね >
由香は自宅に居るであろう母に L I N Eを送ると・・ 洋介にも同じラインを送る。
・・。 ところが その少し前のこと 、
「 私だけで、その教室に顔を見せるのも変だから、少し回り道になりますが案内して
くださらないかしら」
洋介は 笹井先輩に、自宅の方へと同行をせがまれる。
ひとりでも多く会員を増やすこと お姉様から声をかけられている弟にすれば、先輩
を紹介しておけば、今後なにかと得策にもなるであろうと二人して自宅へと向かう。
> 仕事で すこし 遅れます< ・・ ぇーっ、遅れる のー?・・
その 駅に降りた洋介と笹井女史。駅から5分ほど歩くと明るいクリーム色のマンションの前に立つ。
「へぇー 地下は駐車場に、一階は和食処とラーメン屋さん・・表の道に面して所は
【 Cafe・萩 】って 、なってるわ 」 上を見上げた 先輩は・・
「二階は・・教室のようね」
「ええ・・二階までは賃貸で、三階から上は分譲になってるんですよ」
二階へと上がると、仕事帰りの女性や男性の方々がサイクルやランニング、それに、
各々のマシンを使い額には 滲む汗も見え・・反対側には若い男女の二人。 お互いの
身体を支えあい、
フィットネスからの身体を解しているかの よう・・
室内を見回し、壁に有る大きな鏡に映るは・・あの時の女性。振り返ると目が合っ
た二人は、 どちらからともなく 歩み寄り・・
白基調のジャージ服に 朱色の Tシャツが覗き見え。 歩み寄るその女性は、、
笹井陽子の眼からみても 同年代のようにも思えるが、胸の形など、均整の取れた
スタイルの良さは ストレッチから得たものなのか・・。
「こんにちは・・あの婚約の時に お見えになられた御方ですよね?」
「・・ハイ、笹井陽子と申します。洋介さんとお仕事の方でも・・」
「いつも 弟がお世話になっております。私、姉の萩尾美月と申します」 と さりげなく名刺を差し出しす。
「ちょっと 失礼・・」 と 二人から離れてコーナーのデスクから、なにやら紙の
袋に入れると、 「 下のカフェの方に 行きましょうか・・」
そのカフェに 入って行くと、窓際には横並びの カウンターテーブル席となっていて、お二人さんが寄り添って・・話をされている。
中ほどには丸テーブルが、三席置かれ ・・その席の一つに三人は腰を下ろす。
反対側、暖簾の掛かる奥には・ ・ テーブル席も見える。
「ぇっ、 あちらの方は・・?」 先輩が声をおとして指さす先には・・お客様の気配 を感じ、 お姉様は口元に指を立てる 素振り・・
「えっ!、個室席もあるんですね 」
「・・ぇぇ、時には 個室の席も要望される 御方も見えましてね。」
一人の年配の女性が、とても香りのよいコーヒーを・・ ” いらっしゃいませ。” 。
「・・このジムも最近は若い男性や女性の方の会員も増えてきましてね。週に三日のフィットネスの教室も始めましたの。
どなたでもお越しいただく社交の場であってもいいんですの・・笹井さんも、どうでしょうね、会員様になられて、いつでもご自由な時にでも、これも どうぞ・・いつでもお越しください」
と、 紙袋を笹井陽子に手渡す。 「・・こんなの、よろしいんですの?」
周りを見回した 笹井陽子は、
「・このような 様子。由香さんは ご存じですの?」
「ええ、婚約した何日後かの休日にこちらのマンションにも来ていただきましてね。上の部屋で両親と昼食もされて、今後のことも いろいろと話て行かれましたよ。あれほどにお綺麗で スタイルも良くって、それに二人はまだ婚約の時。楽しませて あげないと・・」
背後に立つ洋介は笹井先輩と目が合うと、横の椅子に腰かけ、
「会員になられるなどは、又いずれのことで、とりあえず どうぞ、 これ お持ちいただいて・・」
「あ、笹井さん、夕食遅くなって、隣のラーメン屋さん 美味しいって評判ですよ。
姉さんの おごりで・・頂きましょうよ」
入会用紙とレオタードの入ったバックを渡された笹井陽子は 洋介の後に続くも・・
・・こちら との繋がりが あれば・・ 。