「山の神」今井正人氏が母校の順大コーチ就任 | ☆Precious Days☆

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☆スポーツ報知☆


箱根駅伝優勝11回の名門、順大は13日、順大時代に箱根駅伝5区で活躍し

「山の神」と呼ばれた今井正人氏(39)が4月1日付でコーチに就任する

ことを発表した。トヨタ自動車九州所属の今井氏は2月25日に福岡市で

行われた日本選手権クロスカントリー10キロを最後に引退(31分19秒で

44位)。新たな道として、母校のコーチとなる。また、OBでトヨタ自動車の

田中秀幸(33)もトヨタ自動車所属のまま順大コーチに就任し、現役選手

として一緒に走りながら後輩を指導する。今井氏はトヨタ自動車九州から、

田中はトヨタ自動車から出向され、順大スポーツ健康科学部の非常勤講師

となる。今年の第100回箱根駅伝(1月2、3日)で17位に終わった順大に

とって、2人の新コーチは心強い存在となる。なお今井氏はトヨタ自動車九州の

コーチも兼任する。


今井氏は順大時代、箱根駅伝の山上り5区で2005年から3年連続区間賞を獲得。

4年時に順大を2年連続5区逆転往路優勝に導いた瞬間、日本テレビの河村亮

アナウンサーが「いま、山の神、ここに降臨。その名は今井正人!」と実況

したことで山の神と呼ばれるようになった。「山の神」の称号に条件はないが、

5区で区間賞を獲得した上でそのチームを優勝に導いたランナーが呼ばれてきた。

今井の後は2代目が09~12年の東洋大・柏原竜二、3代目は13~16年の青学大の

神野大地が引き継ぎ、箱根の名物になった。


元祖・山の神の競技者人生は順風満帆ではなかった。卒業後は期待された

マラソンで結果が残せず、苦しんだ。それでも10回目の挑戦の15年東京

マラソンで2時間7分39秒の日本勢最高7位でフィニッシュし、同年世界陸上

代表入り。本戦は直前の体調不良で欠場したが、その後も「世界への道」を

諦めず、走り続けた。22年2月に37歳で迎えた大阪マラソンで2時間8分12秒を

マークし、パリ五輪代表選考会MGCの出場権を獲得。昨年10月のMGC本番

では制限時間切れで途中失格となったが、40歳間近になっても常に向上心を

持ち続ける姿は、後輩たちに勇気を与えた。今後は指導者として経験を後輩に

託す。


順大の長門俊介監督(39)は「今井、田中の2人は今回の箱根駅伝前から

コーチに加わってもらえるように本人、所属先、大学と相談、調整を進めて

いました。今回の箱根駅伝ではこのような結果(17位)になってしまい、

一緒にチームを立て直していきたい」と話す。


長門監督と今井氏は順大の同期生で盟友。2人が4年生だった2007年の箱根

駅伝で11回目の優勝を飾り、現時点で、それが最後の順大優勝となっている。

「今井とは『順大最後の箱根駅伝優勝メンバーの肩書きを卒業したいよな』

と話しています。近い将来に実現します」と長門監督は意欲的に話した。 


長門監督と今井コーチの盟友コンビ。そして、駅伝に抜群の強さを見せる

若い田中コーチ。新体制の順大の巻き返しが期待される。 


2人の新コーチの主なコメントは以下の通り。


今井新コーチ「伝統ある母校の陸上競技部コーチに就任させていただける

ことに、うれしさがこみ上げると同時に身の引き締まる思いです。長門駅伝

監督率いる順大長距離ブロックをしっかり支え、世界で戦える選手育成を

目指すと共に、一人の人間として成長するサポートに全力で尽力いたします。

また、私自身も常にチャレンジ精神を忘れず、選手と共に成長していける

ように取り組んでまいります」


 田中新コーチ「コーチという立場から新しい風を吹かせ『真の強さのある

選手』と『誰からも愛される順大』を目指し、精いっぱい、努めさせて

いただきます。応援のほど、よろしくお願いいたします」


◆今井 正人(いまい・まさと)1984年4月2日、福島・南相馬市生まれ。

39歳。原町高1年から陸上を始め、順大では箱根駅伝1年2区10位、2~4年は

山上りの5区で3年連続区間新をたたき出し「山の神」の称号を手にした。

卒業後はトヨタ自動車九州に入社し、2008年北海道で初マラソン。15年

東京では2時間7分39秒の自己記録で日本人最上位の7位。169センチ、56キロ。