ユリ姉は私の初めてをあげた人で。
私は、ユリ姉の初めてを貰った仲です。
その言葉は一瞬、私をカッとさせたが、
「誰かの言葉じゃなく、私の言葉を信じて。」
平手の言葉を思い出し、私を落ち着かせてくれた。
天はその言葉を言った後、不敵な笑みを浮かべて明らかにこちらの様子を楽しんでいる感じだった。
リサ
それはどう言う意味?
天
笑笑
リサさんの想像通りの意味ですよ。
リサ
、、、、そう。
アンタと平手がどんな関係でも、それはすべて過去でしょう?
私は平手のパートナーだから、
過去に興味は無い。
これからの未来だけに、興味があるの。
平手の言葉を信じて、精一杯強がった言葉だった。
天
笑笑
リサさんって面白いですね。
今までユリ姉の側に来ようとした子は、今言った事を言うと、大抵は泣くか怒るかして騒いだあげく、呆れたユリ姉が追い出すパターンなんですけど。笑
リサさんは違うみたい。笑笑
ユリ姉がパートナーだって言うだけありますね。
リサ
それは、どうも。
(そういえば、、、平手も最初に会った時、同じ様な事言われたな。)
(姉妹揃って、性格が歪んでる。まぁほんとの姉妹じゃないけどさ。)
天
笑笑
私、リサさん好きかも。
リサ
私はアンタ嫌い。
天
はっきり言いますね。
酷くないですか?笑
リサ
アンタに言われたくない。
天
笑笑
確かに。
天はリサにジリジリと詰めよって、リサの瞳をじっと見つめた。
リサ
な、何?
(この子、目力が強い、、、。
それに、なんだか、、凄く惹きつけられる。)
そんな事を考えていると、天の瞳の中に私が写るのが分かるぐらい、至近距離まで近づいていた。
リサ
////ちょっ、ちょっと!近いよ!////
天は無言で更に距離をつめようとした。
平手
天〜。リサ〜。
オムライス出来たから、テーブルに運んで。
天は何事もなかったように、笑ってキッチンに行った。
天
は〜い。
わ〜〜美味しそう!!
平手
リサ?早くおいで?
リサ
、、、うん。
天に見つめられて、リサの心はドキドキしていた。
三人はオムライスを食べ、食器を片付けてリビングにくつろいだ。
天
ユリ姉のオムライス美味しかった!
また作ってね!
平手
はい。はい。
リサは口に合った?
リサ
まさか、平手が料理できるなんて思いもよらなかった笑笑
めっちゃ美味しかったし、私は料理が苦手だから平手が作れる人で良かったよ♪♪♪
平手
料理なんて、出来る人がやればいいし、リサは作れなくても大丈夫だよ。
違う事を上手になってくれればいいから。
リサ
え??
な、な、何を?!
平手
笑笑
何、動揺してるの?
ヘンタイ。
リサ
///へ、ヘンタイ!?///
///それは、そっちでしょ!?///
平手
ね?リサって面白いでしょ?
天
ほんとだね笑笑
つい、からかいたくなるかも。
リサ
(ほんと、こいつら性格が悪い。)
リサがムスッとしてる中で、二人は構わず楽しそうに会話を続けた。
すると天がおもむろにポケットから小瓶を取り出して、平手に見せた。
天
見て。これ、懐かしいでしょ?
平手
、、、まだ持ってるんだ。
その小瓶には白い錠剤みたいなのが沢山入っていた。
リサ
何それ?薬?
天
笑笑
ただの薬じゃないですよ。
この瓶に入っている物は、生まれ変われる魔法の薬なんです。
平手は何か言いたげな顔をしながらも、何も言わず天の持っている物を見つめた。
天
笑笑
ユリ姉、私はあの頃からずっと変わってないよ。
口角が上がっていても、天の瞳は静かで冷たかった。
天
ユリ姉、これ飲んでよ。
いいよね?笑笑
平手
、、、、、分かった。
平手が瓶を手にとると、天が一言いった。
それさ、、由依が持ってたヤツだからね。
一瞬、天を見てから平手は瓶から錠剤を自分の手に出して、迷わず口にもっていった。
リサ
えっ、、
ちょっと平手!!!
!!!バシ!!!
リサが叫んだと同時に天が平手の手を叩き落として、薬が地面に散乱した。
天
ユリ姉、、バカなの?
由依が持ってたヤツって言ってるよね?
平手
天、、、。
私もあの頃から、変わらない。
天を一人にはしないって言ったでしょ?
天が望むなら、私はそうするよ。
天と平手はお互いに見つめ合った。
天は自分の感情が溢れないように強い瞳で見つめて、、、。
平手は天の全てを受け入れるような強い瞳で見つめ返した。
二人のただならぬ雰囲気に、リサは二人を見守るだけだった。
〜続く〜