こころの病になってしまうには様々なきっかけがあります。

 

交通事故で脳に損傷を負った結果、こころの病になってしまうという外因性のものや、脳の機能自体に異常が生じて発病に至る内因性のものもあるようですが、障害年金申請のサポートをしていて相談者の方にお話を伺うと、過去の辛い出来事がきっかけでこころの病になってしまったという心因性の方が多いように感じています。

 

「上司から暴言を浴びせられた」、「毎日のようにネチネチと嫌味を言われ続けた」、「手を上げられたことさえある」、「集団で無視されるようになった」・・・、聞いているだけでも涙が出てきそうなほどに悲しくなる話の内容ですから、実際に体験された相談者の方はどれだけ辛かったことか。

 

中には警察に相談すれば加害者を逮捕に追い込むことができる、あるいは弁護士さんに相談すれば民事上の損害賠償金を請求できるのではないかと思われるような事案さえ耳にすることがあります。

 

単に「気の毒」なんて一言で済ませることは到底できません。

 

そうした話を聞いているときに、いつも思うことがあります。

 

それは、その相談者の方をこれほどまでの状況に追い込んだ〝加害者〟はいま頃、何をしているのだろうかと?

 

「自分の言動が原因で、こころの病に追い込んでしまった。他人の人生を狂わせるという、とんでもない過ちを犯してしまった。」そんな懺悔を感じる加害者は、残念ながら皆無です。

 

きっと加害者は、何もかもを忘れて、何事もなかったかのように自分だけは結婚して幸せな家庭を築き、順調に出世し、人生を謳歌しているのではないかと考えると〝はらわたが煮えくり返る〟というのはまさにこういうことを言うのだなという思いに駆られます。

 

もっとも人は誰しも過ちを犯します。加害者を擁護する意図は一切ありませんが、他方、過ちを犯したとしても更生の機会は与えられるべきであるとも考えています。

 

ですが、それは加害者がこころから反省をして被害者に対し謝罪をして、それが受け容れられることが大前提のはずです。

 

そうしたこともせずに、加害者だけが普通に人生を送っているのだとすれば、そうした状況を表す言葉として「理不尽」以外、私には思い当たりません。

 

今回は、つい先日の電話相談で相談者の方からお話を伺った際の感想なのですが少々感情的になってしまっていると自覚しつつも、実態から的はそう大きくは外れていないはずと思っています。

 

なぜなら、私自身も同じような目に遭ったことがあるからです。

 

そう、当テラスのホームページには「実は、私もうつ病になりかけたことがあります。」と明記しています。

 

「そんなの、セールストークでしょう?」とか「単なるリップサービスなのでは?」といったご意見もあろうかと思いますが、ウソでも誇張でもありません。

 

その話は、いつかまた、あらためてお話しできればと思っています。

 

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こころの障害年金サポートテラス

社会保険労務士 荻島 真二

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