お江カンタービレ | kan-sukeのアメブロ

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観劇した舞台のことなど書いていました。
2015年9月より、新たにブログを作成し
そちらをメインブログとしております。
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 『篤姫』と同じ田渕久美子氏脚本のNHK大河ドラマ、

『江(ごう)~姫たちの戦国。浅井三姉妹の三女・江を演じる女優、

上野樹里さん(24歳)の天真爛漫すぎる?演技に賛否両論とか。


 番組はスタートから平均視聴率20%以上をキープしてきたが、

『本能寺の変』の翌週、『光秀の天下』では19・6%とついに

20%を割ってしまった。私自身もここ2~3週は観ていないが、

上野さんの代表作で映画にもなった『のだめカンタービレ』を

引き合いに、「何をやってものだめに見える」「トヨエツ(豊川悦司)

演じる信長に対して、現代っ子みたいな口調はおかしい」などの

批判が出ていると言う。

 時代劇に詳しいコラムニストのペリー荻野さんによると、

「上野樹里は、大河で脱・のだめをしようとしているが、

 子供時代を演じていることもあって、のだめのイメージと

 比較的近いところにいる」と指摘。その上で、今年の大河は

ファンタジーとして見るべし、と次のようにアドバイスする。

 「いまの江は、例えるなら、ピーターパンに出てくるティンカーベル。

いろいろな場面に姿を現す妖精なんですよ。江が信長や光秀と

話し合ったり、家康と伊賀越えをするなど史実と違うところが

結構あると批判を浴びてますが、ストーリーに主役を何としてでも、

のっけないといけない。特に史実では(行動が)明らかではない女性を

主人公にするときはそう。江がずっと部屋にいてはドラマにならない。

でもティンカーベルならそれが許される。“ファンタジー大河”と

思ってみれば、楽しめますよ」とか。


 20%割れの大きな要因は、出足からドラマを引っ張ってきた

トヨエツ信長が、本能寺の変で出なくなったこともあるだろう。

 荻野さんは、「柴田勝家役の大地康夫さんには頑張ってほしい。

男性の脇役は、演技派ぞろいですから。大河の中身が史実と違うと

いうことを“ツッコミ”から知って、そこから正しい史実を学んだり

歴史に興味を持つことができればいいのではないでしょうか」

と逆説的にエールをおくっている。


 あくまで大河ドラマは史実に基づくフィクション。

大河ドラマが史実と異なるのは今に始まったことではない。

『独眼竜政宗』では主人公・伊達政宗を引き立てるためか

最上義光が過剰に悪逆非道の人物に描かれ、『新撰組!』では

史実では会った記録が残っていない近藤勇と坂本竜馬が

なんども顔を合わせている。『天地人』では、大阪夏の陣で

直江兼続らが大阪城の千姫を救出したように描かれたが

実際に救出したのは徳川家臣・坂崎直盛(かつての宇喜多詮家)。

そもそも時代劇全般で言えば水戸のご老公は諸国漫遊なんて

していないし。かわいそうなのは、まだ江が5歳くらいのときから

上野樹里に演じさせたことだろう。本能寺の変あたりまで

子役で引っ張ったほうが良かったかもね。