西松建設による、一連の裏金持ち込みやダミー献金などの事件で
東京地検特捜部に逮捕された西松関係者3人が、国民新党の
亀井静香金融・郵政担当相の資金管理団体『亀井静香後援会』に
個人献金していたことが分かった。
また、一連の事件で引責辞任した西松の前社長が、民主党の
仙谷由人行政刷新担当相側に個人献金していたことも判明。
ダミー団体や下請け企業、子会社などを使って違法・脱法献金を
繰り返していたとされる西松と、鳩山内閣の主要閣僚との間に何が。
亀井静香後援会に個人献金していたのは、西松の元副社長と
元総務部長、西松の子会社『松栄不動産』元社長の3人。
元副社長は、海外の裏金7千万円を無許可で国内に持ち込むよう
部下に指示したとして、外為法違反罪に問われ有罪が確定している。
松栄不動産の元社長も共犯の容疑で逮捕されたが、
関与が従属的だったとして不起訴となっている。元総務部長は、
2つのダミー団体を通じた違法献金事件で民主党の小沢幹事長の
公設秘書とともに逮捕されたが、やはり従属的だったとして
不起訴となっている。
亀井氏は平成8~9年にかけて建設大臣(当時)を務め、
11~12年には自民党の政調会長だった。西松の裏工作に
関与した人物と、亀井氏との具体的な接点が明らかになったのは
初めて。
一方、仙谷氏の関連政治団体『仙谷由人全国後援会』に
個人献金していたのは、西松前社長の石橋直氏。副社長だった
平成20年2月に10万円を献金している。石橋氏は今年1月に、
外為法違反容疑で特捜部に逮捕された国沢元社長の後任として、
社長に就任。一連の事件の内部調査の結果を受けて、6月に
代表権のない会長に退いている。
この問題に対し鳩山首相、そして民主党がどう国民に説明するか、
そして自民党をはじめ野党がどう追及するかが見ものだ。