さいたま市から千葉県松戸市までタクシーを無賃乗車したとして、
詐欺の現行犯で住所不定・無職の佐藤義松容疑者(51歳)が
松戸署に逮捕された。佐藤容疑者が目指したのは大相撲の
佐渡ケ嶽部屋。「支払いは親方がする」と運転手に話したが、
部屋とはまったく無関係だった。佐藤容疑者は調べに対して
「佐渡ケ嶽部屋に入門するつもりだった」と一貫して言い張っているという。
調べによると、佐藤容疑者は30日午前9時頃、さいたま市の
JR大宮駅付近で「佐渡ケ嶽部屋まで」と言ってタクシーに乗車。
まず東京都墨田区に向かったが、実は佐渡ケ嶽部屋は1994年に
墨田区から松戸に移転しておりそれにようやく気がつくと、
今度は松戸へ。2時間以上かけてようやく部屋に到着した。
タクシー代金は2万500円。佐藤容疑者は運転手に
「部屋に入門することになっている。支払いは親方がする」などと
話し支払いを拒否。不審に思った運転手が、朝げいこの指導を
終えたばかりの佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)に直接会って
確認したところ、部屋関係者との面識は一切ないことが判明。
運転手の110番通報で駆けつけた署員に逮捕された佐藤容疑者の
所持金は、ズボンのポケットに入っていた34円のみ。
佐藤容疑者は身長約170センチ、やせ形。
新弟子基準は173センチ以上・75キロ以上、または167センチ以上・
67キロ以上で体力テストを合格した者に限られる。それ以前に
年齢制限が中卒以上23歳以下のため佐藤容疑者は入門不可。
しかもアマチュア相撲の経験すらない模様という。
相撲部屋では朝げいこの見学者らに対してちゃんこ料理を
振る舞うこともあり、それ目当てだったのではと指摘する関係者も。
事件の顛末を聞いた先代・佐渡ケ嶽親方(元横綱・琴桜)の
おかみさんは「本当に残念な話。若い人のお手本にならないと
いけない年なんですから、しっかりしてほしいものです」と
新弟子志願?の男の不始末を嘆いたという。
それにしてもなぜ佐渡ケ嶽部屋を選んだのか。
10年以上前に移転したことを知らなかったくらいだから
計画性はゼロに等しく、行き当たりばったりだったのだろう。
とりあえず、知っている相撲部屋を言ってみただけなのだろうか。