ひょええ、疲れた。今日も一日よく働いた。働いている。これからさらに続ける気だぞ、おれは。この大爺様との会話が何になるか、突っ込むために。これまでおれはここで止めてきた。なんかここから先はキモくて、カッコつけ方を間違えること、これがキモい。悪いキモさ。しかしここで突っ込むのはマジ諸刃。しかしこれを良いとする人もいる。だってここから先に突っ込める人間はなかなかおらんから。おれは突っ込んでみる。それで感動とかそういうことがあるんだろうか。どうなんだろう。さすがにまだ納得してはいないよな、コウセイは。いきなり納得するには早すぎる。何を言われるんだろうとまだ考えているはず。自分には何も託されてないと考えるまで早すぎる。そしてどうだろう、何が自由なのかと。肩が猛烈に凝っている。マジ凝りが凄い。湯口さんに今夜お願いするか? いや……? 嫁はんが今日はヨガに行くのかな。でも最近けっこうキツそうだ。でも行きたければ全然行ってくれていい。それはそれで。おれはちゃマンと遊んでおこう。だけどもだっけーど、そんな風になってまして、これからはちょっくら。あ、チョウが、あれはアゲハチョウが、ネズミモチらしき木に止まってんじゃなくて、らしき木の回りを飛んでいる。止まりそうで止まらない。ひらひらと飛んでどっか消えた。なんだろうか、えっへん虫虫かたつむり。

今なんか見えたぞマトリックスの向こうの世界。あのどこだっけ聖地の世界ザイオンが今一瞬だけ見えたぞ。あんな風にさ、物語はなんか開いてくれないのかな。開いてはくれないよな。期待について。期待されている。でも期待されてるようなことにはなれない。おれに物語は起こらない。それをちゃんと望んでいるのかい? おれが何が望む? 望んだって何も起こらないだろ? 何もないよ、望んだどころで意味ない。たぶんスピリチュアルの法則は正しくない。だっておれは音楽、絵画のプロにはなれなかった。綾部さんも上手くいきそうにない。おれが現実的すぎるのか? もっと世界をこう羽ばたかせることはできないんかね? おれはさ、ちゃんと勝ちたいよ。それでスピリチュアルな法則が正しいと示したいよ。英雄の旅だってさ、そう書いてるじゃん。あれは別に正しくないのかな。年収300万と年収1200万の暮らしの差はそんなにないらしい。いやでも稼げてるってことが大きいと思うぜ。おれはね。おれはだって稼げてないもん。税金は払ってるけど、それ以上に稼げてない。もっとどうにか金を増やさないと。金を稼がないと。少ないのなんの。いや足りんて! てなってる。そこでおれはどうしよう。すぐに金を稼ぐべきだろうか、やはり? この本書きがほんまに最後の最後かもな。これがうまく行かんかったらようやくそれでおれの旅はおしまいとなる。そこからまた新しく何かが始まるんだろう。これはうまくいかないのかな。おれのこの作品作りはうまくいかないのかな。ここで主人公は、ここまで主人公に感情移入することはできているのかな。まあ面白いけど、学芸会的な意味で。これを俺が書いてるってことで俺としては面白いけど。そんなもんなんかなあ。どれだけ本を書いても……。二十作品は書いて、作り上げてってしたい。ここからまた別の話になるのか? ここで物語はどこかへ向かうのか? いやここで終わる。この対話で終わる。それがいい。期待しないでくれっていう話。自由にのんびりさせてくれっていう話。それで十分。未来があるというのは地獄である。この世を生きなければならない。どうにか生き延びてくれ、願いはそれだけ、生き延びてくれればそれでいい、別に高潔であるとか、名誉であることとか望まない。世界に対して、人に対して敬意を払いつつ、生きてくれればそれでいい。生きてくれっていう。ここでまた出てきた、この電動工具の騒音。ほんまにうるさい。すぐ近くでやってるし。集中が切れるというか不快だね、確かに、なるほどこれは不快だわ。ひたすら不快です。

ここの対話。何を話すんだろう。何を、星を見ている。彼はプレッシャーを感じている。待て、もうここでテーマとか今から分かる。大爺様に何かを得ようとしている話。宿題もやっている。そこは徹底している。おかげで寝不足になる。指もうまく回らない。これはそうだ、こいつはそういう人間だわ、それでも朝はちゃんと目が覚める。やりたいことがあるからだ。それはワクワクしてやってしまうのである。夕食後、疲れが凄い。しかし宿題はする。三十分でも鍵盤に座る。そういうとこはある。んでそれで? 調べものをして、宿題をそっちのけで猫を待つ。鍵盤に触れずに一日が終わってしまう。くそと思いながら寝る。それでどうなる? ええっとね、そこからたぶん、ええっと出た騒音。ブオオオン、じゃねえよ、うるさいわ。でもお仕事ご苦労様です! こうね、陰口は叩かないから。彼を責めてるわけじゃないから。おれはただね、音を不快だいうとるわけで。ね? 責めてませんよ。

コウセイはおれではない。あまり俺を重ねすぎるな。コウセイはコウセイ。確かに俺なんだが、もう物語はコウセイのものであって、ここでコウセイはなんと言うか。構成だ。この物語は構成がしっかりしてるんだ。だから彼の名前はコウセイ。彼は覚悟がある、すべてを背負う覚悟がある。それを知ってもらいたい。そこで糞の臭い。まさか、と思う。糞が彼を解放させる。彼は……。糞の臭いで彼は進むことができる。進めるのは、なんか解放されたからだよね。おそらく秘密だ、何かがあるのだ。と考えるコウセイ。そんな感じか?

これは休憩。別のことを考える。のんびりと考える。ハンターハンター再開しねえかなとかワンピース次回が楽しみだなとか。抜きたいなとか。全然性欲衰えてないなとか。でも疲れは半端なく。いやこれね、連日心にパワーンアンクルつけてるようなもんやから。つまりね、このパワーンアンクル取り除いたら凄いよ、おれ? それこそとんでもないことになってしまうぜ? ただこのアンクルがいつまであるのか。分からんが、とにかくいいですね、いいですよ、宇宙! 最高! ここで終わってもいいくらいに決まったが、まだ終わらん。続く、世界は続くよ、私が死んでも。ぐちゃぐちゃだ。ここは彼に頼もう。コウセイ本人に。この物語の最後を進めてもらおう。何を聞く? 何を教えてもらう。いや君には言いたいのはありがとうだけってこと。それで良い。やっぱりな、と笑う。聡明だから、コウセイくんは。僕は自由ですか? 自由だよっていう。何も託さない。どうせ地下のことや大爺様の秘密や一家の未来やそんなことを託されるものとばかり思っていた。そういう不幸を託されるものとばかり思っていた。違った。僕は自由なのかもしれない。

こすむとへりとか