🏗️ スーパーゼネコン・準ゼネコンの配当利回りを徹底比較|高配当で狙うならどの建設株?【2026年版】
建設株というと、以前は「公共工事や景気に左右されやすい景気敏感株」というイメージが強いセクターでした。
しかし現在は、少し様子が変わっています。
🏙️ 都市再開発
🏭 半導体工場
🖥️ データセンター
🌊 海洋インフラ
🛡️ 防災・国土強靱化
🔧 老朽化した道路・橋・トンネルの更新
こうした大型需要が続く一方、建設各社は増配、DOE、自社株買い、配当下限の設定など、株主還元を大きく強化しています。
そこで今回は、
「スーパーゼネコンの安定感」
と
「準ゼネコンの高配当・株主還元力」
という2つの視点から、主要9社を比較してみます。
📊 まずは一覧|主要ゼネコン9社の配当利回り比較
※株価は2026年8月13日終値。
※年間配当は2027年3月期の会社予想を使用し、予想配当利回りは「年間配当予想÷株価」で計算しています。株価や会社予想の変更によって利回りは変動します。
| 銘柄 | コード | 8月13日終値 | 年間配当予想 | 予想配当利回り | 主な還元方針 |
|---|---|---|---|---|---|
| 🏢 大成建設 | 1801 | 12,900円 | 380円 | 約2.95% | 下限付き配当性向40% |
| 🏢 鹿島建設 | 1812 | 4,868円 | 146円 | 約3.00% | 配当性向40%目安 |
| 🏢 大林組 | 1802 | 3,039円 | 94円 | 約3.09% | DOE5%程度 |
| 🏢 清水建設 | 1803 | 2,423.5円 | 77円 | 約3.18% | 配当性向40%+最低配当 |
| 🏘️ 長谷工コーポレーション | 1808 | 2,783円 | 100円 | 約3.59% | 累進配当・総還元重視 |
| 🏗️ 戸田建設 | 1860 | 1,488.5円 | 60円 | 約4.03% | DOE3.5%以上+総還元性向70%程度 |
| 🐻 熊谷組 | 1861 | 1,291円 | 50円 | 約3.87% | 配当性向40%目途 |
| 🛣️ インフロニアHD | 5076 | 2,744円 | 132円 | 約4.81% | 配当性向40%以上+下限90円 |
| 🌊 五洋建設 | 1893 | 1,427円 | 52円 | 約3.64% | 配当+株主還元強化 |
8月13日の終値について、大成12,900円、大林3,039円、清水2,423.5円、鹿島4,868円を確認。長谷工2,783円、戸田1,488.5円、熊谷1,291円、インフロニア2,744円、五洋1,427円も同日の取引値です。
💰 配当利回りランキング
数字だけを並べると、かなり面白い違いが見えてきます。
🥇 1位 インフロニアHD 約4.81%
🥈 2位 戸田建設 約4.03%
🥉 3位 熊谷組 約3.87%
4位 五洋建設 約3.64%
5位 長谷工 約3.59%
6位 清水建設 約3.18%
7位 大林組 約3.09%
8位 鹿島建設 約3.00%
9位 大成建設 約2.95%
ここから一つ、大きな特徴が見えてきます。
スーパーゼネコンは約3%前後。
それに対して準ゼネコン・大手建設会社には、3%台後半から4%台の銘柄が見つかります。
ただし、利回りが高い会社ほど優秀という意味ではありません。
ここからは、各社の「配当を支える仕組み」を見ていきます。
🏢 スーパーゼネコン4社
🟦 大成建設(1801)
大成建設は株主還元をさらに強化し、2027年3月期から**「下限付き配当性向40%」**を採用しています。
2027年3月期の年間配当予想は380円です。
📌 注目ポイント
-
下限付き配当性向40%
-
年間配当予想380円
-
予想配当利回り約2.95%
-
自社株買いも活用
-
国内大型建築・インフラに強い
利益が拡大すれば配当も増えやすい仕組みになっている点が特徴です。
🟥 鹿島建設(1812)
鹿島建設は配当性向40%を目安とした配当に加え、自己株式取得なども機動的に行う方針です。
📌 注目ポイント
-
配当性向40%目安
-
年間配当予想146円
-
予想配当利回り約3.00%
-
大型建築・土木の豊富な実績
-
海外事業にも強み
スーパーゼネコンの中でも、利益成長を株主へ還元する姿勢が非常に明確です。
🟩 大林組(1802)
配当株として特に面白いのが大林組です。
大林組では単年度の利益だけを見るのではなく、DOE(自己資本配当率)5%程度を目安とする還元政策を採用しています。
2027年3月期の年間配当予想は94円です。
📌 注目ポイント
-
DOE5%程度
-
2026年3月期88円
-
2027年3月期94円予想
-
予想配当利回り約3.09%
-
安定的な株主還元を重視
DOE型は単年度利益が多少変動しても配当が大きく揺れにくいため、長期配当投資との相性がいい仕組みです。
🟨 清水建設(1803)
清水建設は、年間配当金の下限を20円としたうえで、連結配当性向40%を目安とする方針です。
2027年3月期の年間配当予想は77円、予想配当性向は40.2%です。
📌 注目ポイント
-
年間20円の最低配当
-
配当性向40%目安
-
年間配当予想77円
-
予想配当利回り約3.18%
-
政策保有株式売却資金による自社株買い
利益成長だけでなく、資本効率改善も同時に進めている点に注目です。
💰 準ゼネコン・大手建設株は還元力に注目
🏘️ 長谷工コーポレーション(1808)
マンション建設で圧倒的な存在感を持つ長谷工。
2027年3月期の年間配当予想は100円で、8月13日時点の予想配当利回りは約**3.59%**です。
中期経営計画では、計画期間中の累進配当と総還元を重視しています。
📌 注目ポイント
-
マンション建設最大手級
-
建設から管理・修繕まで展開
-
年間配当予想100円
-
予想利回り約3.59%
-
ストック型収益も持つ
「建てて終わり」ではない収益構造が、長期投資では魅力になります。
🏗️ 戸田建設(1860)
戸田建設は株主還元方針が非常に分かりやすい企業です。
掲げているのは、
DOE3.5%以上
そして、
総還元性向70%程度
という高い水準です。
📌 注目ポイント
-
年間配当予想60円
-
予想配当利回り約4.03%
-
DOE3.5%以上
-
総還元性向70%程度
-
自社株買いにも積極的
今回の比較では、インフロニアに次ぐ4%台の予想配当利回りとなっています。
🐻 熊谷組(1861)
熊谷組は、トンネル・ダム・道路など大型土木工事に強みを持つ準大手ゼネコンです。
中期経営計画では配当性向40%を目途としており、2027年3月期の会社予想配当は50円です。
📌 注目ポイント
-
トンネル・ダムなど大型土木に強い
-
国土強靱化・インフラ更新テーマ
-
年間配当予想50円
-
予想配当利回り約3.87%
-
ROE・資本効率改善にも注目
配当利回りだけでなく、
「国土強靱化+大型土木+株主還元」
という組み合わせで見たい企業です。
🛣️ インフロニア・ホールディングス(5076)
今回、配当面で最も目立つのがインフロニアHDです。
8月13日終値2,744円に対し、年間配当予想132円。
予想配当利回りは**約4.81%**です。
さらに2026年5月には、普通株式の年間配当下限を従来の60円から90円へ引き上げています。
📌 注目ポイント
-
予想配当利回り約4.81%
-
年間配当予想132円
-
配当性向40%以上
-
年間配当下限90円
-
前田建設工業などを傘下に持つ
-
インフラ運営型事業を拡大
従来の「工事を受注して完成させる建設会社」から、
インフラを長期間運営して利益を得る企業
へ変わろうとしている点も見逃せません。
🌊 五洋建設(1893)
五洋建設は国内を代表する**マリコン(海洋土木会社)**です。
8月13日の株価は1,427円。年間配当予想52円なら、予想配当利回りは約**3.64%**となります。
📌 注目ポイント
-
港湾・海洋土木大手
-
年間配当予想52円
-
予想配当利回り約3.64%
-
港湾整備・海洋開発
-
洋上風力関連
-
国土強靱化との相性も良い
単なる配当株ではなく、
「海洋インフラ成長株+配当株」
として見たい銘柄です。
🔍 DOEとは?
DOEとは、
Dividend on Equity(自己資本配当率)
のことです。
一般的な「配当性向」は、その年に稼いだ利益の何%を配当に回すかを見る指標。
一方DOEは、
企業が積み上げてきた自己資本に対して、どれくらい配当するか
を見る指標です。
そのため利益が一時的に落ち込んでも、配当が急激に減りにくいというメリットがあります。
長期的に配当を受け取りたい投資家にとっては、非常に確認しておきたい指標です。
🍓 スーパーゼネコンと準ゼネコン、どちらを選ぶ?
🛡️ 安定性ならスーパーゼネコン
大成、鹿島、大林、清水は、
-
巨大な受注残
-
強固な財務基盤
-
高い施工能力
-
大型再開発
-
データセンター
-
半導体工場
-
海外大型案件
といった強みを持ちます。
配当利回り自体は約3%前後ですが、
「配当+企業そのものの安定感」
を重視したい場合に魅力があります。
💰 高配当・還元力なら準ゼネコン
一方で今回の比較では、
インフロニアHD 約4.81%
戸田建設 約4.03%
熊谷組 約3.87%
と、準ゼネコン側の利回りが目立ちました。
さらにDOE、累進配当、最低配当などを導入する企業も多く、
「株主還元そのものを投資理由にできる企業」
が見つけやすいのが特徴です。
⚠️ 配当利回りだけでは選ばない
配当利回り5%という数字は魅力的です。
しかし、
株価が急落した結果、見かけ上の利回りだけが上昇している
ケースもあります。
そこで、建設株を見るときには次の項目も一緒に確認しておきたいところです。
📌 配当性向
📌 DOE
📌 最低配当・累進配当
📌 自社株買い
📌 営業キャッシュフロー
📌 受注残
📌 工事採算・利益率
📌 政策保有株式の縮減
つまり大切なのは、
「今、何%もらえるのか」
だけではありません。
「将来もその配当を維持・増配できるのか」
まで見ることです。
✅ まとめ|建設株は「配当+国策+成長」のセクターへ
現在の建設業界には、
🏙️ 都市再開発
🖥️ データセンター
🏭 半導体工場
🌊 海洋開発
🌬️ 洋上風力
🛡️ 国土強靱化
🔧 老朽インフラ更新
という長期的な需要があります。
その一方で企業側では、
💰 増配
📊 DOE導入
🔁 自社株買い
📉 政策保有株式の縮減
といった資本政策改革が進んでいます。
つまり現在の建設株は、
「国策・インフラ成長株」+「配当株」
という二つの顔を持ち始めています。
今回の比較では、
💰 配当利回り重視
インフロニアHD・戸田建設・熊谷組
🛡️ 安定性重視
大成建設・鹿島建設・大林組・清水建設
🌱 独自テーマ重視
長谷工=マンション・ストック収益
五洋建設=海洋インフラ
という違いも見えてきました。
スーパーゼネコンを選ぶか。
準ゼネコンを選ぶか。
あるいは両方を組み合わせるか。
配当利回りだけで決めるのではなく、
「何で稼ぐ会社なのか」+「利益をどんなルールで株主へ返すのか」
まで確認すると、建設株の面白さがよりはっきり見えてきます。
※本記事は2026年8月13日時点の株価および各社公表資料などをもとに作成しています。配当予想・株主還元方針・株価は今後変更される可能性があります。本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は最新の決算・IR資料等をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。












