胸の奥の奥掴まれたみたいに
悪い夢から覚めないみたいに

お前がいない・・・お前がいないんだよ。
どこ行ったんだい。


 Terry the Aki 06の死がが自殺だったなんて知らなかった。卍Lineから事後的にTerryさんのことを知ったクチの俺としてはショックだった。死因なんかどうでもいいとかいう偽善者が多くて今更事実だけを知った。TOKONA-Xのときだって、ラジオもみんな隠していた。Boxer KidもNanjamanも卍line、Big Bear、Ryo The Skywalkerもみんなそれをあんな風に歌っていたなんて。部外者が知りたがるのは悪いことなんだろうか。

かけがえのなさこそが、幸福の全てだ。

 小さい頃、輸入製品をなんでも集めていた。高級食料品店で買ってもらったアメリカのお菓子のポップな入れ物や、Evianのミレニアムボトル、ハーシーズの包み紙なんかまで部屋に飾っていた。おかげで俺の部屋はアンティークショップみたいにオシャレながらくたで溢れていた。さすがにそのほとんどはもう捨てたけど、それからも宝物はずっと増え続けて、今でも物は多い(だから掃除中だ)。
 なぜ俺はそんなに物を集めたか。今でこそソニープラザやカルディ、成城石井なんかも増えたし輸入製品でも手に入りやすくなった(日米FTAが実現したら尚更だ)。でも少ない小遣いで、自分で満足に買い物もできなかった子供にとっては貴重なものだった。自分でいつでも手に入れられるようになれば、そんなもの取っておく必要はない。

 俺は簡単に手に入らないものが欲しかった。そして他で代用の効くものは欲しくなかった。本当に手に入れてしまったものは段々と俺にとって価値が無くなっていった。恐ろしいことだ。あんなに欲しかったものでも、手が届きそうになると急に不安になってしまう。満足感や達成感と同時に、どこか虚しさが襲う。イチバンいいのは、変わり続けるものだ。手に入れたと思ったら、握った手の中でまたそれは姿を変えていて、俺は新しくなったそれをまた追いかける。そんなものがいい。俺の裏庭はそんなものでひしめいている。


just one life

奴は仲間の中では馬鹿に明るく、存在自体誰もが羨むのとは裏腹に悩む。
だけど不器用な上にプライドも高く、「助けはいらぬ」と意思固く、
誰よりも自由を愛した代償は高く、自ら命絶つ。
ケータイに響く突然の知らせ、限界に染みる告別の痛手。
何も言わず行っちまうなんて、やっぱりそりゃないぜ。
数え切れずに残した強烈な情熱は永遠に語り継ぐ。
俺にもいつか来る"正念場"ならば全身全霊で挑戦だ。

生きてることが無意味に思えても、この世にお前はたった一人だから。

うまくいかないときは何しても全て、ほんと全部が裏目に出る。
何かが悪いと思い始めたら、周りが全部悪く見える。
重たい問題を抱えて、大切なものをみんな失くして、全てに絶望した人が自ら命を断とうとした。
何にも思い残すことはないと思ったその時、
まぶたに懐かしい家族の顔がハッキリと映って消えた。
今幸せに暮らすその人が、真剣な眼して語ってくれた。
「あの時、最後の線を越えずに、踏みとどまって本当によかった。」


ありがとう

なんであんたはそんなに笑い続け生きてたの。なんでそんなに俺の道を照らしていたの。
後戻りできない悔しさも前に進むための糧にして生きてくと決めた。
ならいつまでもしけたツラしてられないから裏庭で。終わらない企みは。

煙のように消えてしまって、過ごした時が思い出になっても
あんたの歌は今も響きだして街のシルエット強く映して。


ever green

もう一度会いたいよ。
どうしても二度と会えないの。
どうにも塞がらないほどの思いを抱えてこの世界にまた一歩踏み出す。

俺らはどこへ行くんだろう、行き先も知らないで。
何が待ってるんだろう。
見上げた空に届くと信じるから、また歩き続けんだろう。
あいつはどこにいるんだろう、さよならも言わないで。
きっとふざけてるんだろう、乾いた街をからかって。
ああ、神様どうか、夢のような何気ないこの暮らしが滲まないように・・・。