勘違い1『フォレスト・ガンプ』
この映画は小4くらいの時に初めて観た。フォレストが大学でアメリカン・フットボールをやるシーンが出て来ますね。ろくにルールも知らないフォレストは言われるがままにボールを持ってひたすら真っ直ぐに駆け抜けて行き、いつの間にかヒーローになっていたというエピソード。俺はそれをラグビーというスポーツだとずっと思っていて、このシーンに憧れて中学でラグビーを始めました。

勘違い2『ショーシャンクの空に』
これは確か小6くらいの時に観て、最後に主人公が行き着く場所がメキシコのシワタネホという街でした。でもそんな土地の名前なんか知らない俺は映画の中で「太平洋沿いのメキシコの町」と言っていたことだけ記憶し、いつのまにかそれをバハ・カリフォルニアだと思い込んでいました。そしてこの時からバハ・カリフォルニアに憧れを持ち、先日ついに行ってきました。実際シワタネホというのは本土の、プエルト・エスコンティードの近くでした。

勘違い3『BIG WEDNESDAY』
これを観たのは中3くらい。この映画に出会ってから、いつかサーフィンをやりたいと思いました。そして4年後、俺はショートボードを始めました。しかしよくよく思い出すとこの映画に出てくるのはロングボード。かなり古い映画だし、最後のほうでジェリー・ロペスがショートに近いフォームで登場したくらい。


 大きな勘違いによって、俺は6年間ラグビーに打ち込み、毎週海に行き、はるばるメキシコを目指しました。広告産業の研究をしていた頃にこのことについて考えたんですけど、予期せぬ需要なんていくらでも起こりうることなんですね。つまり俺が観たのが何かの広告だったとしたら、EDWINのCMを観てデニムが欲しくなって、LEVI'Sで買う、なんてこといくらでもあるんではないかと。人間の欲望の発露なんてわかったもんじゃないですね。俺たちが研究したような、消費者の潜在需要分析ってのは一歩間違えるとそんな人間の気まぐれな心理に振り回されかねない。そのためには脳科学がこれから重要な分野なのではないかと思ってる。

あと、俺は本当に映画に影響されてきたんだなぁ。これからも映画みたいな人生を歩んでいきたい。