成長することは自分を殺すこと。

変わるということはそれまでの自分を殺すこと。

人間は破壊をくり返してる。

自殺をくり返してる。


大人はみな若くありたいと思う。若さが罪だと知りつつも。

知らなかったころに戻りたいと思う。

こんな大切なものでも、持っていなかった自分になりたいと思う。

正しい答えを書き直して間違おうとする。


甘えたいと思う。

自分にというのではなく他人に。

彼よりも劣っていたいと思う。

彼女よりも未熟でいたいと思う。

外も見えない高い壁にまた守られていたいと思う。

正しいはずの、大人の自分を殺そうとする。


ただその壁を壊し続けてきたのも、

それを越えて飛び出してきたのも自分だった。


どこまで進んでも先には何かが見えて、

引き返そうか、それともこのままここにいようかと迷いながら

また先へと歩き続ける。

一歩前の自分を消しながら。

ただ足跡はちゃんとついたか、と振り返りながら。


めでたくは無いかもしれないが、生まれてきたこの日、生きてきた日々に感謝。