慈光院(じこういん)は寛文三年(1663年)に、当地の大名であった片桐石見守貞昌(石州)が、大徳寺の玉舟和尚(大徹明応禅師)を開山に迎え、父・貞隆(慈光院殿雪庭宗立居士)の菩提寺として自分の領地内に建立した寺院である。

片桐石州が説いた茶の湯の教えは、武士の間に広がり徳川家綱をはじめ、各地の多くの大名が学んだ。石州に茶の湯を学んだ人々により全国各地へ石州の教えを広めたことから、後に茶道が出来てからは「石州流」となり、石州は茶人として名を残した。境内は、全体が一つの茶席として造られており、庭園は国の名勝・史跡に指定されている。    

 

   宗 派 : 臨済宗大徳寺派

   御本尊 : 釈迦如来

   所在地 : 奈良県大和郡山市小泉町865

   電 話 : 0743-53-3004

 

 

一之門

 

 

茨木門

片桐石州の出生地で、伯父・片桐且元が城主であった摂津茨木城の楼門を移築したもの。屋根を書院と合せて茅葺きに葺き替えて、山門とした。

 

玄関

 

書院

 

書院へ

 

書院の上の間

 

抹茶接待(片桐家紋のお茶菓子)

 

書院から庭園を見る

 

「独坐(どくざ)」の手水鉢 

片桐石州は書院、茶室に添えて、手水鉢・蹲踞を素材・形状・配置を石州のこだわりで演出して造っている。

 

庭園

 

 

観音堂

 

 

 

 

書院

慈光院の中心的な建物。寺全体を茶席として演出した、茅葺きの農家風の外観で、建物内は、天井や鴨居の高さを低くして、座敷に座ったときに安らぎや落ち着きが出るように考えられている。

 

左側奥が茶室(二畳台目)

 

 

書院

 

高林庵の入口横の「角バラス(かどばらす)」の手水鉢

 

高林庵

茶室(二畳台目)

 

茶室(二畳台目)

点前畳の奥に床の間がある「亭主床」で、片桐石州の代表的な席。

 

書院から本堂・茶室(三畳)へ

 

本堂(方丈)と本堂前の坐禅石

創建当初は、書院が方丈で御本尊の釈迦如来だけが祀られていたとされている。その後、書院の北側に仮のお堂に御本尊を安置していた。昭和五十九年(1984年)に本堂が建立され、釈迦如来坐像、片桐石州像、開山・玉舟和尚像が安置された。本堂内の天井には墨絵の雲龍図が描かれている。

 

右に見えるのが茶室(高林庵)

 

 

 

本堂内天井の雲龍図(入江正巳画伯作)

 

本堂中庭の五葉松

 

 

本堂(方丈)横の庭と土塀

 

茶室(高林庵)横の路地蹲踞(つくばい)。

 

本堂前から見た書院と茶室(三畳)

 

茶室(三畳)と「女ノ字(めのじ)」の手水鉢

「閑(かん)茶室」とも呼ばれる、道安好みの逆勝手で躙り口はなく廊下からの貴人口から入る形である。

 

 

韋駄天

 

 

慈光院の御朱印