伏見神寶神社(ふしもかんだからじんじゃ)は、稲荷山を背にする古名・丸山(笹山)に鎮座する神社で、創建年代は不詳であるが、平安時代に創祀されたとされ、仁和年間(885~889年)に宇多天皇は大神宝使を遣わすなどをしており、皇室の信仰も篤かった。その後、中世以降は政変などにより衰退していった。そして、昭和三十二年(1957年)に再建された。神宝宮とも称され、社名の神宝は、神授の十種神宝(とくさかんだから)が奉安されたことに由来する。また、この地は、竹取物語のゆかりの地ともいわれており、叶え雛と称する願掛け雛のかぐや姫絵馬を奉納すると願いが叶うとされる。

*十種神宝は、沖津鏡・辺津鏡・八握剣・生玉・死反玉・足玉・道反玉・蛇比礼・蜂日礼・品物日礼の十種をいい、物部氏の祖である饒速日命が天降りする際、天神御神(あかつかみみおや)より授けられた神宝の天璽瑞宝十種(あまつしるしみずたからとくさ)である。

 

   御祭神 : 天照大御神、稲荷大神

   所在地 : 京都市伏見区深草笹山町15

 

 

伏見神寶神社へは、伏見稲荷大社の千本鳥居を抜け、奥社奉拝所からお山巡りに続く「根上がり松」の向かい側の階段を上って行くとたどり着く。

 

 

 

 

拝殿

拝殿前の両側には、狛龍があり、左は地龍、右は天龍である。

 

 

本殿

 

 

龍頭

 

龍頭社

 

 

大伴家持碑

 

 

稲荷山遥拝所

竹と朱塗りの鳥居の下には、磐境(いわさか)の降臨神石が祀られている。

 

 

 

 

八大龍王大神・権大夫大神・白龍大神

 

 

 

 

境内の横の道は、竹林が続いており「竹乃下道」と呼ばれている。平安時代の深草は、大宮びとの憧れの里で、別荘や荘園が営まれ花見、狩、月見など、四季折々に雅な宴が催れたそうだ。

 

 

伏見神寶神社「神寶宮」の御朱印