大念佛寺(だいねんぶつじ)は大治二年(1127年)に、良忍上人が四天王寺に立ち寄った際、聖徳太子から夢のお告げを受け、鳥羽上皇の勅願により平野に根本道場として創建した。そして、平安末期から広まった念仏信仰の先駆けとなり、国内で最初の宗派で日本最初の念仏道場といわれている。元禄期に(1700年頃)に本山として整い、融通念佛宗の総本山として現在に至っている。

また、毎年5月1日から5日に行われる「万部おねり」は、正式には「阿弥陀経万部読誦・二十五菩薩聖聚来迎会」といい、阿弥陀経を一万部読み上げ、極楽浄土をこの世に現出し、二十五菩薩練り供養の儀式が繰り広げられる。これは、大念佛寺最大の伝統行事であり、大阪市指定無形民俗文化財に指定されている。

 

   宗 派 : 融通念佛宗

   御本尊 : 十一尊天得阿弥陀如来

   所在地 : 大阪市平野区平野上町1-7-26

   電 話 : 06-6791-0026

 

 

山門

宝永三年(1706年)に大通上人により建立された。扁額「大源山」は、後西天皇の皇女で京都宝鏡寺の本覚院の宮徳厳尼の真筆とのこと。

 

本堂

昭和十三年(1938年)に竣工したもので、大阪府下最大の木造建築物で、大阪市指定有形文化財である。堂内の正面宮殿(くうでん)に、本尊・十一尊天得阿弥陀如来画像を、両脇に多聞天、八幡大士の極彩色の木造が立ち、左右の宮殿には宗祖・聖應大師(良忍上人)、中祖・法明上人の木造を安置している。

 

本堂

 

 

瑞祥閣

 

瑞祥閣

百畳敷きの大書院。

 

白雲閣

 

円通殿

伝教大師作と伝えられる聖観音立像を祀っている。

 

地蔵堂

 

経蔵

 

宝物館

 

楽邦殿(納骨堂)

 

鐘楼

 

龍王殿

 

霊明殿

正門、回廊、奉安所、修法堂からなる霊明殿は、保元元年(1156年)に明應上人が創建した。寛永年間(1624~1643年)に法覚上人が徳川家康公を合祀するため、権現造りの社殿を再建した。明治二十五年の火災で、奉安所と修法堂は焼失したが、昭和五年に再建された。

 

 

 

毘沙門堂

 

梁松院

大念佛寺の唯一の塔頭。

 

本堂

 

南門

 

大念佛寺「天得如来」の御朱印

 

*二十五菩薩

1.観世音菩薩、2.勢至菩薩、3.薬王菩薩、4.薬上菩薩、5.普賢菩薩、6.金蔵菩薩、7.獅子吼菩薩、8.華厳王菩薩、9.虚空蔵菩薩、10.徳蔵菩薩、11.寶蔵菩薩、12.法自在王菩薩、13.金剛蔵菩薩、14.山海慧菩薩、15.光明王菩薩、16.陀羅尼菩薩、17.衆宝王菩薩、18.日照王菩薩、19.月光王菩薩、20.定自在王菩薩、21.三昧王菩薩、22.大自在王菩薩、23.白象王菩薩、24.大威徳王菩薩、25.無辺身菩薩