■売上重視は危険?
経営において売上だけを追求し過ぎることは危険です。
それはほとんどの経営者の方が理解はしているはずです。
しかしそれでも「目標達成のために」と言って売上を追い掛ける方をよく目にします。
売上とはある意味、中毒のようなものですね。
でも何故、過剰に売上を追い掛けすぎると危険なのでしょうか?
売上を最優先目標にして行動した場合、営業経費、人件費、広告費が大きく膨らみがちです。
更に新規の売上が上がり過ぎると売掛回収のリスクも伴います。
もしかしたら、新規の場合は値引きも発生しているかもしれません。
そうすれば、粗利は稼げなくなります。
つまり、売上重視の経営と営業は経費・労力の割に手残りが少なく、薄利ビジネスに陥る可能性があるのです。
私自身も経験はあります。新規の方には値引きを行い、役務提供が開始してからも波長を合わせていくのに必要以上に時間をかけ、コミュニケーションを取り続ける・・・時には進捗が悪く、クレームになり・・・これでは何の為に仕事をしているのか分からなくなります。
それなら売上だけを追い続けるビジネスモデルから卒業したいと考える人もいるのはないでしょうか?
そういう方は是非、続きを注意して読んでみてください。
どうせビジネスをやるなら、安定的に利益を確保し次なる投資や、好きな事にお金を使える方がベストです。
それなら営業は利益、特に経常利益という「質」を追求していくべきです。
その為には成約率を上げる事に注力しましょう。
成約率を最大化出来れば、無駄なコストを掛けずとも売上を上げていけます。
コストがかからないので必然的に利益も安定して確保できるのです。
成約率の改善は組織・個人のどちらにおいても優先度の高いテーマとなります。
そもそも集客・新規客との接点には時間を要します。
そのための費用を投資するにも資金が必要です。実施するのであれば、内部に安定的な利益と資金がある事が条件となります。
その条件を満たすには、まず最初に成約率が高い=質の高い営業を実現させる必要があるということです。
もし、あなたの会社が10名以下の小規模若しくは、1人社長で営業に奮闘しているのであれば少ない顧客でも、成約率を上げるノウハウを身に付ければ収益性は劇的に変化するでしょう。
■利益を劇的に増やす為の3つの秘訣
ではどのように成約率を高めるのか?どうすれば、質の高い営業を手にするのか?です。
その為に必要なスキルは、
①共感力
②問題解決力
③オファー力
に分けられます。
①共感力
顧客に共感する力が無ければ、顧客は心を開いてくれません。
一方的に押し付けられても相手から反応は得られません。
かといって傾聴だけに片寄っても相手からは反応は少ないです。
それは何故か?というと顧客自身が問題に気づいていない事が多々あるからです。
そのバランスを図る為に共感を得ていきましょう。
オープンクエスチョン会話を広げながら、顧客が持つ本質に迫っていきましょう。
そうすれば、信頼関係が築かれていく事でどんどん会話を引き出す事ができるでしょう。
②問題解決力
顧客から共感を得れば同じ問題を共有できるようになります。
同じ景色・背景を見ている事になります。
顧客が何を求めている事は何か?
顧客はどこまで解決を望んでいるか?
顧客が持つリソース・能力でどこまでなら解決可能か?
を把握していきながら、解決したい未来に導いていきます。
顧客から問題解決の同意を得られれば、後は解決のステップ確認を示していきましょう。
③オファー力
成約率を上げる為には、このオファー力は必須です。
どんなに顧客と共感し、問題解決まで導いても、最終的に顧客が持つ買わない理由を潰せなければ成約にはなりません。
営業のオファーをしっかり設計するのであれば、「絶対的な保証」を用意しましょう。
これは量から質への転換における重要な要素です。
絶対的な保証は「相手への約束」とも言え、商品・サービスの質の高さ・自信を示すものであり、他社とのビジネスモデルにおいて差別化も可能とするのです。
価格以上のサービスを特典としてプレゼント
支払条件の緩和
他よりも圧倒的なサポート体制
ノウハウ・やり方を纏めた教材提供
等・・様々ありますね。
顧客が断れない条件を提示する、顧客の想像以上な特典提示を行う事で明らかに、断るよりも、買う方がメリット有と感じてもらうのです。
ここまでをしっかり設計する事で成約率は劇的に変化します。
①・②が出来なくてもオファー力だけは直ぐに実践可能です。
あなたが今までに構築してきたノウハウや人脈を活用してもよいでしょう。
■コンサルタント歴2ヵ月の方でも、「質」の高い営業は可能
先日、IT業界専門の管理者教育を提供するコンサルタントからもどうすれば成約率を上げられるか相談を受けたので、1時間位でしたがアドバイスを行いました。
答えは簡単でそのコンサルタントにしかできないオファーを提示することです。
オファー内容としては、その人の強みである人脈を活用して、希望する人材を紹介(アテンド)し、その人材とのビジネスの繋げ方、広げ方のアイデア提案するという事を約束したのです。
1ヶ月後に成果を確認したところ、そのコンサルタントにしかできないオファーに効果があったのか、管理者教育の契約を2社から獲得することができたそうです。
ちなみにこの方はコンサルタント歴2ヵ月の方です。
どうでしょうか?難しく考える必要も無ければ、安易に割引提案をする必要もありません。
返金保証もいらないでしょう。
相手が望む・困っている事と自分自身のリソースを組合せてオファーに盛り込むだけです。
そうすれば、顧客は断る理由が無くなるのです。
是非、今すぐできるオファー(自分のリソース・人脈含め)を探してみてください。
成約率に変化が生まれる事になるでしょう。