■業績低迷の要因は内部にあり
業績低迷の原因は景気や競合などの外部環境ではなく、内部にあります。
あなた自身のビジネス・自社内において機会損失が多く存在するに気付いていますか?
機会損失とは「本来、あるべき売上(収益)を確保できていない」と定義できます。
業績を上げるためや売上確保のために新たな事を始める前に、きちんと本来得るべき売上(収益)を取り返してから新たな事を始める事が重要だという話です。
以前、私のクライアントでこのような話がありました。
・業績が悪いので、割引をしてでも売上を伸ばそう・・
・労力を使わず営業したいので、紹介の仕組みに特化しよう・・
・売上が上がらないので、販売エリアを変えよう・・・
3つとも違う会社ですが、業績の悪い会社の経営者もしくは、営業成績の悪い営業社員から聞いた話です。
共通しているのは、成果が出ない事は外部環境のせいと思い込んでおり、内部(自社・自分自身)に目を向けようとしません。
更に新しいテクニック、効率、やり方の話ばかりで「本質」には目を向けていない事も共通要素でした。
■業績低迷の共通事項
「本質」に目を向けず、小手先のテクニックに頼った結果はどうたったでしょうか?
話を聞いてから1ヶ月以上経過しても、業績・成績は低迷のまま周囲がヤキモキしている状態です。
何故、このような業績低迷となるのでしょうか?
要因も含め解説していきましょう。
・業績が悪いので、割引をしてでも売上を伸ばそう・・
割引自体は否定されるものではないですし、むしろ一般的なアプローチです。
しかし、売上数量・金額にしか目がいかず全体(経常利益など)に目が届いていない状況で割引をしてはいけません。
割引売上を作る為に人件費を更に使い、資金の手残りの少ない状況をわざわざ作ろうとする事が問題です。
「大量販売の流れが顧客に受け入れて貰えてきているので、止める訳にはいかない。どんどん売ろう」この発想では完全にアウトです。
というよりも、そこに耐えられるだけの収益モデルを持っていない限り、このビジネスモデルを手放す必要があります。
この点を無視して売り方だけに拘るのは答えを組織の内部に向けていない証拠です。
売り方の前に、今後の在り方、会社としてのビジネスモデルを再構築する事が優先です。
(人員の適性化・注力すべき商品等)
このケースではやるべき戦略を構築する時期にきているというアドバイスを行い、会社全体の戦略の再構築を実施しました。
・労力を使わず営業したいので、紹介の仕組みに特化しよう・・
相談を受けたクライアントの会社が取り扱っていた商品単価は超低単価商品でした。
クライアントから、ある営業担当者が紹介に特化した仕組みを創りたいと意気込んでいると相談を受けました。
その営業担当者はその為に紹介営業の方法を身に付ける、マーケティングの研修に参加したいと言っていたのです。
答えは簡単です。
紹介営業は獲得するまでのリード期間が長くなります。
超低単価商品でそんな事をしていては、業績目標はいつになっても達成できません。
営業担当者は紹介を依頼する・獲得する事で満足していたとしても、全く論点がずれているという事です。
仮に高額商品を取り扱うのであれば、紹介優先も話は理解できます。
しかし、超低単価となると話は別です。
基本的には大量行動、もしくは次いで商品訴求以外は考えられません。
そこで、クライアントには「内部に目を向けさせましょう。担当者の行動を変える事で機会損失を改善させましょう」と提案しました。
そんなに紹介に拘りたいのであれば、大量行動という土台の上に紹介があり、あくまで大量行動の補填要素として紹介を作り上げる事をお勧めしました。
紹介依頼から案件確保までの期間中に大量行動で穴埋めしても良いでしょう。
そういった発想法を担当者に伝え、行動の在り方、パターンを考えてもらうようにアドバイスをしてきました。(取り扱う商品とアプローチ法はきちんと考えましょう)
そして、クライアントにはこのような超低単価商品を取り扱う事から抜け出す為の施策作りを行う提案も合わせて実施させていただきました。
・売上が上がらないので、販売エリアを変えよう・・・
これもよくある話ですね。花火エリアを変更する事自体が問題ではありません。
しかし、エリアを変えただけで営業のやり方が同じであれば結果は想像できます。
ラッキーパンチがあったとしても継続的に目標達成は難しいでしょう。
そうなれば、また次のエリアにという話になります。
実は、この話を持ってきたクライアントの営業担当者は自らのトーク、提案方法、タイミングについて見直そうという事を全くやりませんでした。
これでは販売エリアを変えても結果は変わらないでしょう。
それを確かめるために、クライアントの社内にて営業テストを実施してみました。
10名の営業担当者に20項目の質問に5段階で自己回答してもらい傾向分析を行ったのです。そうすると面白い結果となりました。
常にエリア変更を求める営業担当者は自己評価が高いという結果になりました。
自己評価が低い担当者は謙虚というだけでなく、自分自身(内部)で改善できる箇所を見つける事ができる客観的な視野を持ち合わせているという事だったのです。
もちろん、エリア変更・拡大は経営の選択・判断のひとつにはなるでしょう。
しかし、1人~数名の営業がもたらす市場への影響ってどの程度でしょうか?
それよりも自分達に目を向け、アプローチの改善、提案タイミングの間の取り方、強烈なオファー構築等に目を向けるべきでだと考えます。
それがビジネスモデルの差別化になると感じます。そこを克服しない限り、新しいエリアに移動しても、状況は変わらないでしょう。
営業テストを踏まえ、クライアントには間違いのない判断をしてもらうようにアドバイスをさせて頂きました。
■最短最速の結果がもたらすリターン
この3点の事例に共通することは、機会損失つまり本来あるべき売上に目を向けていないということです。
マーケティング(常に新しい施策)を批判はしません。
むしろ重要です。
しかし、マーケティングを優先すべき会社と、それよりも先に組織の内部に目を向ける会社があるというのも事実です。
更に、マーケティングには労力も含めたコストが発生します。
そのコストを捻出する為にも最短で売上(収益)を取返す事が高収益ビジネスモデルを作り出します。
売上(収益)を取返す=内部の機会損失改善こそ、直ぐに実行でき、少ない投資でリターンを得られる最適なアプローチなのです。
(ちなみについ先日、あるクライアントに対して、コンサルティングの展開方法を修正・提案を行いました。その結果、来期の追加受注獲得(200万程)となったのです。
私がこのアプローチに拘る理由が分かって頂いたのではないでしょうか?)