車・バイクの古書店ケイズガレージのブログ

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車・バイク・レース専門のネット古書店「ケイズガレージ」の店主がクルマ、バイク、レースなどについて、いろいろ書き綴ってゆきます。URL www.ksgarage.com/

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 長年やってきているキッズカートですが、子供たちとお父さんの関係を深める、という意味では、とてもよいツールであると思っています。

 私の基本的スタンスは、カートに乗ったら、たとえ幼稚園児でも、一人の個人として接することが重要だと考えています。走りだせば、ドライバーは自分ひとりで、全責任を負います。そして、間違ったことをすれば、すぐにピットインさせて、お父さんがキチンと怒る、ということが必要です。ただし、よく見かけるのですが、感情で怒ってしまっているお父さんを多くみかけます。自分の子供、という前に、ひとりのドライバーとして、理性で何がいけなくて、どういう結果が起こるのか、ということをキチンと話し、ドライバーに根気よく理解させていく、ということが重要です。もちろん、キツイ言葉は必要ですが、感情に任せて怒鳴る、たたくというのは、よくないです。

 カートは何より、子供たちの自立心と自制心を大きく育てます。そうして、ことカートについては、お父さんは、技術的指導者であり、先生であり、子供さんと対等な関係を持つことが重要です。カートが終われば、いつものように、お父さんと子供として、甘えたり、怒ったりと感情を交えた交流が大切です。そうして、子供たちとつよい絆を作り上げていただければ、カートをやっている意味がより大きなものをもたらしてくれることでしょう。

 今になって思うと、自分の時は、理性で怒っていた、というのはできていたとは思いますが、息子をひとりのドライバーとして、大人扱いしすぎたようにも思います。今の知識と経験と当時経済力があれば、もっと高みまで連れて行ってやれたのになあ、と後悔しています。

 

 今のショップでは、そういう事を大切にやってゆきたいと思っています。

 

最近の自動車雑誌を見ていると、ポルシェ911の次のモデルのリリースが近いようで、また、重く大きくなるみたいです。一方、次期BRZ/86の企画も進んでいるようですので、ひとつ、おもしろいことを思いつきました。
 911は、やっばり964以前が人気が高いようで、どんどん中古車価格が上がっているそうです。結局、ショートホイールベースのコンバクドで軽量なクセの強いRRスポーツが好きな輩が多数いるということのようです。私もその一人です。
 で、スバル/トヨタに、そのニーズを満たす、スポーツカーを作ってもらえないでしょうか。理屈は簡単です。スバルのフラット4のシンメトリー4WDをちょっといじって、前後をひっくり返して、全高の低いRRの2シーターのホイールベース2200mmぐらいで、車重1300kgぐらいのスポーツカーを作れば、アメリカあたりでは結構受けそうな気がします。値段が高くなっても、ボクスター/ケイマンの対抗車種としては結構おもしろいのではないかと思います。
 4WDも、GT-Rのアテーサみたいに、基本、リア駆動100%で、状況に応じて、フロントにトラクションを与えるようにすれば、高速直進性も、何とかなるでしょう。もちん、RRのみに固定する設定つきですが。

 911はやっぱり、スーパースポーツじゃなく、手ごろなハンドリングマシンであってほしいのですが、スーパースポーツとしてここまでくれば、そうもいかないので、空冷時代の911みたいなクルマがあったらいいなと思います。結局、未だに、73カレラRSが一番、という人が多いようです。トヨタさん、スバルさん、チャレンジしてもらえませんかねえ。

 この前からポルシェ911の話が続きますが、「湾岸ミッドナイト」も含めて、911のドライビング・テクニックについてのいろいろな記事を読んでいると、その多くがレーシングカートについてのものと非常に似ていることに気がつきます。

 例えば、フロントはコーナリングでは、キッカケを作り、リアで曲がる、とかブレーキングの感覚とか、コーナリングでの荷重移動の重要性とか、直進性やプッシュアンダーの問題とか、です。これは、キッズカートでも同様ですが、ジュニアカートについては、むしろミッドシップの後輪駆動のドライビングテクニック近いようです。

 理由を考えてみると、レーシングカートは、ホイールベース内に重量物があるのですが、重量配分は、かなりリアヘビーな上に、タイヤもリアが太い、ということに起因しているのでしょう。だたし、ジュニアカートは、最大の重量物であるドライバーが、身長が低いため、カートとしては、多くの場合、大人カートよりも前に位置し、なおかつ、フロントとリアのタイヤサイズの違いが少ないため、リアミッドシップに近い重量配分となっているためだと思われます。



 そして、レーシングカートがフォーミュラカーに近いものがあると言われることからも、クルマのドライビングにとって、いかに911が特別な存在なのかが理解できます。



 たとえ、ポルシェ社自身が、モータースポーツでは、RRより、ミッドシップが有利であることを十分わかっているにもかかわらず、歴代ポルシェ911が各種のレースで愛され続けるのも、こんなところに理由があるのかもしれません。

 前回、ポルシェ911の話を書きましたけど、その成り立ちからクルマの性格まで、昔の日本車にとても似ているものがあったのをご存知ですか。

 ズズキのフロンテクーペと初代セルボ。この2台とも、低重心の2ストローク3気筒オンジンをRRに積み、ホイールベースが2000mm。ホイールベースをトレッドで割った、所謂スクエア比も、ほとんど930/964型のポルシェ911ターボと同じで、設計自体も、911の前身のポルシェ356が4人乗りのVWビートルがベースにあったがためと、プラス2のリアシートが欲しかった故にRRレイアウトとなったように、フロンテクーペと初代セルボも、ベースに4人乗りのフロンテの派生車種として造られたものでした。ファンも多かったのですが、残念ながら、911のように造られ続けることはなく、2世代でベースのフロンテのFF化とともに生産中止になってしまいましたが。

 この2台は、自分でも乗り継いだ経験があるので、911のドライビングの話がかなりの部分でオーバーラップしています。パワーは無いけど、とにかく運転していておもしろいクルマです。今まで、いろんなクルマに乗ってきましたけど、いまだにこれをもう一度手に入れたいとずっと思っているくらいです。

 初代セルボの方は、あまり知られていませんが、カルタスの1300ccの4ストロークエンジンを積んだ輸出モデルが存在していて、現在でも、ヨーロッパにカークラブがあるほどです。国内仕様の2ストローク550ccエンジンでもおもしろかっただけに、よりハイパワーで重いエンジンを積んでいるので、海外では「ミニ・ポルシェ」の異名もとっていたそうです。

 こいつを個人輸入で手に入れて、現代の技術でターボチューンでもしたら、とんでもなくおもしろいクルマができるはずなんですがねえ。お金とヒマがあったら、ずっとやってみたいと思っています。



 最近、カーグラやその他の自動車雑誌で新型の991型ポルシォ911の解説やインプレッション記事を読めるようになってきたのですが、どの記事も共通している点があることに気がつきました。

 「最新のポルシェは最良のポルシェ」の格言どおり、やっぱり新型は997より良くなっている、とみんな書いているのですが、その言葉の裏側に、「でも、おもしろくなくなっている」というニュアンスが感じられるのです。

 これは、911の最初のフルモデルチェンジといえる996型になってからずっと言われつづけているように感じるのは私だけでしょうか。

 

 いろいろなポルシェ911(4WDは除きます、そしてできればターボなどのハイパワーモデルで)のドライビングについて書かれたものを読むと、そのおもしろさの本質が、リアエンジンとショートホイールベースにある、ということがわかります。また、おもしろさと同時に、絶対的なコーナリング性能でミッドシップに劣り、ある種の「アブナさ」をもっていることが、多くのファンを得ていることがわかります。911の進化は、ハイパワー化と重量増加とこのアブナさというネガを減らすための努力の歴史と言っても言いと思います。そういう意味での「最新のポルシェは最良のポルシェ」な訳です。だから、911にハマった人は、どんどん古いハイバワーモデルへと傾倒してゆくのです。ここらあたりが911の魔力、の本質でしょう。



 という訳で、提案というか、買える訳ではないですが、ポルシェへのお願いとして、現行991のコンポーネンツをそのままにして、リアシートを取っ払ってその分ホイールベースを20cmほど短くしてホイールベースを964時代までと同じにした、2駆の2シーターの軽量ターボモデルを出してもらえないでしょうか。開発コストはほとんどかからない訳だし、これだけで相当魅力的、というか魔力をもったアブナいけどおもしろい、本当の911が出来上がるとおもうんですがね。