初秋、仄かに金木犀の香りがする頃になると、まだまだ若い63歳でサヨウナラした彼女を恋しくおもう。


特に、私達は山歩きが好きで、暇があれば近くの摩耶山や、六甲山を、あらゆるルートから登っていた。


愉しかったのは、彼女は極端に高所恐怖症。


だから嬉しいことに、山登りしていても彼女をエスコートする喜びがあり、怖がる彼女を、カバーできた思い出は、一つの楽しみでもあった。


風に吹かれて飛んでいってしまった、彼女の帽子も、何処かで彼女を忍んでるんだろな‼️