マルモイ ことばあつめ  ★★★★

 

 

 

キャスト

 

ユ・ヘジン

ユン・ゲサン

キム・ホンパ

キム・テフン

キム・ソンヨン

ミン・ジヌン

ソ・ヨンチャン

ホ・ソンデ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1940年代

現在の韓国ソウルが日本統治により京城と呼ばれていた時代

映画館朝鮮劇場のもぎりをしているキム・パンス(ユ・ヘジン)は

劇場でのスリの手引きがバレてクビになってしまう

 

息子の学校から授業料の督促通知がきて

パンス(ユ・ヘジン)は授業料を払うために

ジョンファン(ユン・ゲサン)の鞄を盗む

 

 

 

 

盗まれた被害者の眼鏡の男は追いかけてきて

街を疾走する2人

しかし、警察に見つかり

なぜか被害者の男の方が全力で逃げていくのだった

 

日本統治下の朝鮮半島では朝鮮語を話すことを禁じ

名前すらも日本名に変えようとしていた

ジョンファンは失われていく朝鮮語の辞書を

表は本屋、裏は辞書づくりと

仲間と共に秘密裏に作成しようとしていた

 

パンスは学校に通ったこともなく、読み書きもできない非識字者

刑務所で知り合った朝鮮語学会の長老チョ先生(キム・ホンパ)と再会

書房の地下に連れていかれ

朝鮮語学会のメンバーが行っている辞書づくりの雑用係に雇ってもらう

 

 

 

 

 

地下の原稿を集めた倉庫を見せられたパンスは

みんなの努力に打たれ

少しずつハングルを学び

ジョンファンとも心を通わせるようになっていく

 

 

 

 

 

しかし、日本人の警察官上田(ホ・ソンデ)は

京城第一中学の理事長であるジョンファンの父にも圧力をかけ

朝鮮の精神を根絶やしにするべく

「朝鮮語大辞典」の編集を弾圧しようとする
 

 

 

編纂作業が警察の急襲で中断

地下に隠してあった資料もすべて没収されてしまう

チョ先生は連行され拷問で亡くなる

しかし、チョ先生はまさかに備え

自宅には原稿の写しが残していた

 

 

 

 

 

毎月発行していた最後の印刷本に

各地の方言を教えて欲しいと募集記事を載せる

 

全国から届いた方言資料は

郵便局員が倉庫に隠し守ってくれた

 

ジョンファンは秘密裡に、多数の方言の中から

標準語を決める公聴会を開く

 

 

 

 

 

協力者らが議論する中、またも警察が踏み込み

2人は資料を手に逃走、パンスは射殺された

 

 

 

 

1945年、解放

 

成長したパンスの遺児ふたりを訪ねたジョンファン

差し出したのは完成した朝鮮大辞典であった

「言葉は民族の精神であり、文字は民族の命です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タクシー運転手 約束は海を越えて」の

脚本を手がけたオム・ユナの長編監督デビュー作です

 

 

 

 

日本の弾圧下での話なので

どちらの目線になって見ればいいのか・・・

 

ただ、韓国映画、ドラマ

よく日本人が出て登場しますが

顔が同じだからか、必ず韓国人が演じる日本人です

 

今回はホ・ソンデを筆頭に数人

ソンデssi日本語が上手な方だと思うのですが

やっぱりイントネーションが片言で

なんだか、

韓国人が弾圧しているような錯覚が起きたり・・・

 

 

 

 

しかし、言葉まで奪うとは・・・

 

パンスは最初は言葉なんてどうでも良かったんですが

字を学び始めて変化が起きてきます

町の看板も読めるようになり

本を読んで感動して泣けるようにも・・・

 

そして、みんなの熱い思いに触れ

だんだんと感化されていきます

最終的にはその精神を

誰よりも受け継いでいこうと・・・

 

「1人の10歩より10人の1歩」

 

 

 

 

ハングル文字を作った世宗大王の話

根の深い木」も面白かった

 

 

 

パンスの案で出身地バラバラのムショ仲間を集めた方言収集や

広告での手紙の募集というかたちも

なるほど~と思いましたが

方言のイントネーションが辞書になると伝わらないのが残念ですね

 

ここでも、刑務所仲間が力になってくれるのね

多いわあ、韓国物

まるで刑務に入ることも損ではないと言っているように思えるって^^;

 

 

 

 

文化に最後まで味方するのは

本屋と映画館らしく

両方をうまく使ってありますよね

 

 

 

しかし・・・言葉ってやつは

一度口から出た言葉はしまった…と思っても

もう、口の中に戻すことはできず・・・

 

言ってしまった言葉を繕う言葉も

豊富にはありますが

意地とプライドが邪魔したり

語彙力が不足していたり

何かと厄介なものでもありますよね

 

気持ちを伝える手段なんだけど

言葉って不確かですよね