サイコだけど大丈夫   ★★★★★

 

 

 

キャスト

 

キム・スヒョン

ソ・イェジ

オ・ジョンセ

パク・ギュヨン

キム・ジュホン

 

 

 

 

 

 

 

 

精神病棟の保護士(介護士)として働くムン・ガンテ(キム・スヒョン)

一年ごとに勤務する病院を変えていた

ある日、高機能自閉症障害(HFA)がある兄サンテ(オ・ジョンセ)の奇行により

職業学校を退学させられる

そんなサンテが大好きな作家コ・ムニョン(ソ・イェジ)

反社会的人格の傾向のある人物で

度々ビジネスパートナーである出版社の

イ・サンイ代表(キム・ジュホン)を困らせていた

ムニョンには地方のOK精神病院に入院する父親がいた

 

 

 



そんな中、ガンテが勤務する病院で

ムニョンの朗読会が行われることになる

病状が悪化した父親の手術の同意書を持ってきた看護師は

20年ぶりに再会した幼馴染ジュリ(パク・ギュヨン)だった

 

ガンテは少年のころ出会った少女とムニョンの目が

似ていることを確認しもらい損ねたサインをもらう

ガンテが気にいったムニョンは

スンジェにガンテの身上調査を命じる

 

 

 

 

ジュリから故郷のソンジン市で

働き口があると誘われたガンテは

少年時代の辛い出来事を思い出し

一度は断るがムニョンからいわれた「怖がり」のひと言で

逃げていたのは兄のためでなく自分が臆病だったと気づき

故郷への引っ越しを決め

ジュリが働く「OK精神病院(ケンチャヌン病院)」に

勤めることに

 

勤務先を変えたガンテを追いかけてきたムニョンは

「OK精神病院」へやって来る

そこには精神を病んだムニョンの父も入院していた

ガンテに執着するムニョンは

院長の勧める病院の文芸クラスの講師を引き受け

呪われた城で暮らすことに

そこは父がムニョンのために

森の奥深くに建てた寂れた屋敷だった

 

 

 


トラウマ治療の第一人者のオ院長(キム・チャンワン)は

ムンテに病院のエントランスに壁画に描くよう勧める

ガンテのためにお金が欲しいムンテは

報酬をくれるならと引き受ける

 

 

 

 

人と共感しようとしないムニョンに

 

相手の表情から気持ちを汲み取れ

『ゾンビの子』のように

ムニョンも食べ物より

温もりが欲しいのではないか

というガンテの言葉を否定するムニョン

 

これまでサンテを安心させるために

無理に笑顔も作ってきたガンテだったが

ムニョンと出会って

兄のことさえ忘れる瞬間がある自分に戸惑う

 

 

 

 

記憶の中の少女がムニョンだと最初から気づいていながら

今まで黙っていたガンテを責めるムニョン

ガンテは少年時代に命を助けてくれたことへの礼と

ムニョンから逃げたことを謝り

未練を絶つために打ち明けたと告げる

 

ところがサンテがムニョンと

 

専任挿絵家として

ムニョンの屋敷で暮らし

その対価としてキャンピングカーを買う

という契約を結んだことを知り

難しい決断を迫られ少年時代の辛い記憶を思い出す

 

ジュリの母親に背中を押され

平日はガンテもムニョンの屋敷で暮らすことに

 

 

 

 

 

悪夢に苦しむムニョンをガンテが優しく抱きしめる

ムニョンの気を紛らわせるため

仕事を休んで一日いっしょにすごすガンテ

そんなガンテに

悪夢にはいつも母が出てくると打ち明けるムニョン

 

 

 

 

辛い現実に向き合う患者をみて

少年の頃の辛い母の言葉を思い出し

涙するガンテだったが

その夜、サンテの言葉から

自分にも向けられていた母の愛に気づく

ガンテによって癒されていくムニョンは

母から決して切るなと言われた黒髪を切る

 

 

 

ガンテに髪を切りそろえてもらい

母から解放された気分のムニョン

病院に出勤したガンテは

深夜に発作を起こしたデファンから

死んだはずの妻(ムニョンの母)が生きていると聞かされる

 

ムニョンに振り回されたり

焼きもちも妬かせられたり刺激的ながらも

とりあえず平穏な屋敷での同居生活が続いていた

 

 

 

 

停職職分をくらったガンテだがなぜか心は晴れやか

海外旅行や一泊旅行をねだるムニョンをなだめて

2人で日帰り旅行に行くことに

それを聞いたジェス(カン・ギドゥン)は

 

ムニョンのサイコウィスルスが

お前に伝染した

すっかり変わったガンテにあきれながらも

サンテのことを引き受ける

 

 

 

 

ガンテに調教されているようだと不満を口にするムニョンだが

ガンテもまた彼女によって変わっていく自分に驚いていた

 

 

 

 

 

ガンテの嘘に深く傷ついたサンテは

これまで封印していたガンテへの

唯一の憎しみを大声で叫んだ

 

弟が僕を殺そうとした

 

当時、一部始終を見ていたムニョンは

ガンテに罪はないというが

大きな過ちを犯してしまった過去

そして自由に生きられない今の状況にひとり苦しむガンテ

 

そして

 

あの時なぜ僕を助けたんだ

とムニョンを責め

2人の縁を悪縁だと別れを告げる

 

 

屋上部屋に戻ったガンテは

過去のことをサンテに涙で謝罪

そんな弟をサンテが抱きしめ和解する

 

 

 

 

 

前向きに生きる決心をしたガンテは

サンテのトラウマを話し

蝶が現れる春になるたび引っ越してきたことを打ち明け

ムニョンに傍にいてほしいと告げる

ムニョンは自分がサンテとガンテの人生に

関わることができるようあの手この手で

サンテ説得にかかる

 

 

トラウマを乗り越えるため

辛い過去を打ち明けるサンテに

蝶が古代ギリシャ語で治癒を象徴する

“プシュケー”だと教えるオ院長

自信を持ったガンテは

母が殺害された日のことを

ガンテとオ院長に詳しく話す

 

サンテの話を聞いたガンテは

母を殺害した人物に思い当たり

残酷な運命のいたずらに嘆き悲しむ

一方、サンテと相棒に戻ったムニョンは

今度は家族になるために

3人で家族写真を撮ることを提案

 

 

 

 

 

無事に家族写真撮影を終え

ガンテはムニョンに

 

家族を命がけで守り抜く

と誓いを立てる

 

ムニョンは不安げに

 

その家族の中に私はいるの

 

 

家族写真を撮ったら家族でしょ

優しく答えるガンテ

そして二人は笑顔で向き合う

 

病院の壁画に描かれた蝶

サンテは自分が描いた絵ではないとパニックを起こし

ムニョンはすべての真実を悟り

泣きながらその場を去る

ガンテはムニョンは母とは違い

死んでもムニョンのもとを離れないと伝えるも

「偽善者」と突き放されてしまう

 

 

 

落書きをした犯人を突き止めようと

ガンテはオ院長と監視カメラを確認すると

そこに映っていたのは

不気味な笑みを浮かべたパク看護師長だった

この残酷な現実を目の当たりにしながらも

ガンテは閉じこもるムニョンを部屋の外で待ちつづけ

 

僕たちは何も悪くない

と語りかける

 

そしてガンテは意を決して

ムニョンの母が生きていること

そしてそれがパク看護師長だったことを

正直に打ち明ける

 

 

 

サンテとヒジェのもとへ駆けつけたガンテ

ヒジェは眠っているサンテの横で

不気味な笑みを浮かべながら

ガンテの母を殺した理由を明らかにする

 

真実を知り怒り狂ったガンテは

衝動でヒジェの首を絞めるも

ムニョンの言葉が頭をよぎり

一瞬ひるんだ隙に注射器で刺されてしまう

 

そこに駆けつけたムニョンが

ペンを片手にヒジェに飛びかかろうとするが

ガンテは朦朧としながらも体を張って妨ぎ

その場に倒れこむ

絶体絶命のピンチを迎えたガンテとムニョンであったが

危機一髪で二人を救ったのはサンテだった

 

 

 

 

しかしムニョンはこれ以上二人を苦しめたくないと

ガンテに家を出て行くよう頼む

突然のことに驚くガンテは二人で乗り越えたいと主張


ガンテは退職の意思を伝えたが

また来れるようにと病院の庭に

母の樹木葬として木を植えた

サンテからその存在を聞いたムニョンは

自身も病院に向かい木の前で

ガンテとサンテの母に謝る

 

 

 

 

かつてムニョンが

ガンテに向けた情熱的な気持ちと同じように

ガンテはムニョンに自身の思いをぶつけ

そしてついにムニョンもそれを受け入れる

紆余曲折を経た二人であったが

過去のしがらみから解放され

改めて互いの気持ちを確認しあった



そしてムニョンは

再びサンテと共に絵本の創作活動に精を出し

ついに二人の初めての作品である

「本当の顔を探して」が出版される

 挿絵作家でデビューすることになったサンテは初版を手にする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

感想は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生きづらさを抱えた人たちの話なので

どうやって紹介し

展開するかについての悩みが

最も大きかった

気軽に見られては個性がないと思うし

見ていてしんどいのも嫌がられると思い

その間をいこうと努力した

ムニョンの奇妙さがむしろ魅力的に

ガンテの平凡さがむしろ特別に

サンテの病気はむしろ愛しく

感じられるようにと作った

 

 

 

 

 

 

兄の病気とトラウマ

ガンテ自身の抑圧された感情

幼い頃から兄の面倒を見る事を母から頼まれ

普通の子供のように遊んだ記憶もないムン・ガンテ

兄に向けられる冷たい視線や

偏見に立ち向かいながら生きてきた

 

 

 

見た目は華やかで

有名な残酷童話作家に成長したコ・ムニョン

彼女は

 

童話とは現実世界の残酷性と

暴力性を逆説的に描いた

残忍なファンタジーだ

母に言われたよう生きてきた

 

 

 

 

3人ともが幼いときから抱えるトラウマは

誰がいちばんかわいそうなのか

わからないほどにせつない

 

 

 

 

 

美術がまたきれいでした

ムニョンのお城も童話のようです

怖いけど

 

ソ・イェジがキレイでした!!

ウェストの締まった洋服の時は

信じられないほどの細い腰

長い髪の毛を切ってしまった時

サンテも長い髪のほうが良かったと拗ねますが

私も同感、長い方がうんと良かった

 

このキャラ、チョン・ジヒョンでも良いなと

彼女のキャラと被りました

衣装がかなり凝っていて見ごたえがありました

 

キム・スヒョンは相変わらず、ちょっと苦手なビジュアル

演技は良かった!ですが~

 

で、また自閉スペクトラム障害のサンテ

この方の演技が非常に素晴らしかった!!

後半はものすごく素敵なこと

温かいこと立派なこといっぱい言うのです

そしてシンプルで的を得てたし!

愛おしい存在になりました

彼の存在がこのドラマを好きになった要因です

 

OK精神病院

精神病院の雰囲気はなかったですが~

トラウマの権威と言われる割には

頼りなかったような気がする院長

 

  

 

 

 

うまく愛情を言葉であらわすことができないけど

サンテがガンテに

長いこと自分の面倒を見てくれたことへの

感謝を表そうとする姿

弟とムニョンのために自立しようとする姿

サンテを後押ししているのがムニョンで

この三角関係がすごく良いのです

すごく優しい気持ちになれます