寺社No.6416
御朱印No.6790
長照山妙典寺
岡山県井原市
日蓮宗
鍋かむり日親上人ゆかりの寺
2024年1月30日





妙典寺は室町時代、日蓮宗の久遠成院日親上人(鍋かむり日親上人)が丸田妙見宮再建のために留まられたゆか りの地に建てられた法華題目堂を起源とします。日親上人は嘉吉元年(1441)九州へ布教に行かれ、その帰路福 山草戸に入り井原に留まられ井の口にあった平らな岩に腰を下ろして辻説法をされました。その説法岩は現在本堂前 の題目塔(法界塔)として境内に残っています。よって文明8年(1476)題目堂が建立され日親上人を開基と仰ぎ、 日蓮宗における『鍋かむり日親上人』ゆかりの霊跡寺院となっています。 もともと妙典寺は備後国沼隈郡山田村(現、広島県福山市熊野町)に日親上人により創建されていましたが、荒廃が 進み常国寺12世本理院日遼上人の代に、井原陣屋初代代官長野平左衛門正清の再建懇請を受け、元禄7年(1 694)井原村に妙典寺が移築され初代住職に日遼上人が赴任されました。その後、元禄12年長野平左衛門正清 の懇請により日親上人像が安置され、翌13年に寺号が許可されたのです。 前述の長野平左衛門夫妻の妻女が熱心な法華信者で長野家はもと禅宗(善福寺)であったが妙典寺建立に就いて は、初代平左衛門の愛孫が難病にかかり、平左衛門の妻女が日頃帰依する日親上人に平癒を祈願したところ、時なら ぬ時に椿の花が咲き、病もたちまち癒えたので転宗し本堂の建立寄進となったと言われています。 妙典寺は天保10年までは常国寺の末寺でありましたが、7世日照上人の代に日親上人の創建、ご入滅の寺、京都 本山叡昌山本法寺の末寺となりました。