寺社No.6361
御朱印No.6763
萬年山少林寺
大阪府堺市堺区
臨済宗大徳寺派
2023年12月11日




白蔵主大明神

【白蔵主(Wikipedia)】
永徳元年(1381年)に、和泉にある少林寺塔頭の耕雲庵の住侶に白蔵主という僧がいた。白蔵主は稲荷大明神を常に信仰して、毎日法施を怠らなかった。 ある時、竹林にて片足を失った三本足の白狐に出会い、連れて帰って慈育した。この狐には霊性があり、吉凶を告げたり、盗難を防いだりした。 その狐の子孫も三本足であり、寺内に住んでいたという。 白蔵主には狩猟が好きな甥がいたが、白狐はこの甥を恐れ、白蔵主に化けてその甥の家に行き、殺生の罪について語り、戒めた。 しかし、この甥は、狐が白蔵主に化けていることに気付き、鼠の天ぷらで引き寄せ猟してしまうが、狐は最後はなんとか罠を外して逃げる。 
この話を題材として狂言『釣狐』が作られたとされる。この狐は狂言師が心をこめたのを感じ、老人に化けて狂言を見てさらに狐の動きを教えたともされる。『釣狐』を演じる役者は上演の際に少林寺を参詣し、祈祷を上げたうえに、境内の逆芽竹を杖として舞台で使用するようになったという。 また、その後の人達によりこの白狐は「白蔵主稲荷」として奉拝された。 この話は江戸時代の地誌『堺鑑』、『難波丸』、『泉州志』、『和泉名所図会』や、江戸時代の随筆『和語連珠』(『和漢故事談』)、類書『和漢三才図会』等に掲載されている。 現在では御神体は秘仏となり御開帳はしないが、昔は何十年に一度の割りで、開帳したとも伝えられる。今日では御前立の狐像のみ、参詣者の希望があれば開帳する。 少林寺では毎年3月21日に春季祭という鎮守白蔵主稲荷の例祭が行われている。