中野ザ・ポケットで、「缶詰工場の秘密」1日(日)15時30分からの公演を観ました。

生きている限り、それがうまく行こうと行かなかろうと、人はみんな誰かのことを想い、苦しみ、本当に時々苦しいぐらい嬉しいんだなと思いました。

当たり前のことだけど、どんな人もみんな、いろいろな想いや背景を抱えて、そこに存在している。そのことを改めて実感しました。

普段の自分は、未来の予定とか、考えているときもあれば、明日死んでも全然おかしくないと思っている自分もいて、先の見えないことが不安なんだなと思いました。ちょっと嬉しいことがあっても、悲しいニュースが入ってくるし、明日にでも今にでも、大事な人がいなくなったという知らせがあるのではとどきどきするし。それならば、いっそのこと、この世の終わりを想像するかもしれません。

私がここに生を受けているのは、死ぬほどの思いで、自分自身を犠牲にし、ここまで安全に育ててくれた親のおかげで、本当に血のにじむような思いで育ててくれたんだと思いました。当たり前のように生きているけど全然当たり前じゃない。

でも、本当に登場する人それぞれにいろいろな考え方、大事にするものの違いがあるから、誰が見ても共感する部分があるだろうし、誰が見ても後に残るものが違うだろうなと思いました。

古い建物の小さな壁の傷に、そこで過ごした人々の時間や熱気や、傷みが日常が刻まれている。
思い出の場所がなくなるのは、そのときの思い出も、そこにいた大好きな人までも、取り壊されるような悲しみなのかなと思いました。それだけ刻み込まれていると思いました。その人の好み、思考、生活感、その人が生きていると感じられる場所、物。

たくさん書きましたが、自分の中の感情やもやもやしたものをこうやって表に出し、排出させてくれるので、圧倒的に共感性のある、細部まで考え込まれた内容だと思いました。

とても複雑な内容なのに、自然に入ってきて、しっかり残る感情がある。

一人一人の存在を確かに感じられる舞台でした。
その缶詰工場がとてもいとおしく思いました。

演者さんの表情一つ一つに心揺さぶられました。

ファンタジーなのに、嘘じゃないと信じられる時間でした。